「C3型コルベット・カネパ」 IMSAレーシング仕様のスペック

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「C3型コルベット・カネパ」 IMSAレーシング仕様のスペック

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コークボトルのボディシルエットにハイパワーエンジンを搭載したC3型コルベットは、アメリカのスポーツモデルとして多くの人を魅了しコルベットの中でもインパクトのあるモデルでしょう。今回は、このモデルのシルエットフォーミュラ、IMSA仕様のレーシングマシンを紹介。


「シボレー・コルベット(C3型)」:概要

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C3型コルベットは、日系アメリカ人デザイナー、ラリー・シノダの手になるコンセプトカー、“マコ・シャーク”がスタイリングの源流となっており、1968年に発表されました。その名の通り、アオザメからデザインの着想を得ています。先代となるC2型からシャーシを継承したため、サスペンションや四輪ディスクブレーキなどはキャリーオーバーとしましたが、ボディと内装は一新されています。ボディタイプはクーペとコンバーチブルの二種類。クーペにはTトップと呼ばれる、脱着可能なルーフパネルが備えられており、取り外した後は座席後ろのスペースに収納可能となっていました。また、フロントワイパーはフード下に格納されるようになっているという、先進的な機構も採用されています。この年代のアメリカ車にとっては当たり前のことでしたが、モデルイヤーごとに細かく広範囲な改良を受けていました。1969年にはスモールブロックエンジンの排気量が327(5.4L)から350cu(5.7L)へスープアップ。絶対性能の向上を計っています。同時に、Sting Rayであったサブネーム表記がStingrayとなりました。また、69年は、ビッグブロック427cu(7.0L)のL88エンジンを選択できた最後の年で、ZL1オプションを選べた唯一の年でもありました。ちなみに、ZL1オプション搭載のC3はわずかに3台(うち1台はレーシングカー)と言われています。

73年にまずフロントのアイアンバンパーがウレタン樹脂製に変更されると、74年には前後ともに5マイルバンパーへと換装されます。その結果、アイアンバンパー時代のC3型と同じモデルとは思えないほどに、モダンに様変わりしました。77年は新しいデザインのコルベットフラッグが与えられ、78年にはシュガースクープタイプのリアゲートから大きなガラス窓を持つクーペスタイルへと変更。さらに80年の最終世代となると大きなフレアが前後フェンダーに与えられており、初期のアイアンバンパーモデルと比べれば、全く違うモデルと言っていいほどの変貌を遂げています。79年、コルベット史上最大の売り上げを記録(一年間で53,807台)。81年には生産拠点がそれまでのセントルイスから、ケンタッキー州ボーリンググリーン工場へ移り、そこでは現在に至るまでアメリカンスポーツの魂というべきコルベットシリーズを生産しつづけています。トランスミッションは1968年には5種類から選ぶことができたのですが、81年にはマニュアルトランスミッションの設定は消失し、オートマチックに一本化されることになります。このことから、C3は後期になるにつれ、グランドツーリングの性格を強くしていったと言えるでしょう。C3型は歴代コルベット史上最も生産期間が長く、1968年から1982年まで15年に渡って、54万2741台が生産されました。その期間における物価上昇のため、C3のベースモデルの価格は、当初から比べると最後は約4倍にまで上がっていたのでした。


「C3型コルベット・カネパ・IMSA仕様」:スペック

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「カネパ」社といえば、ポルシェ・スペシャリストとして、また伝統あるレーシングファクトリー有名なメーカー。今回のカスタムマシンとして登場するのは、1976年の「NART(=North American Road Racing)」のレギュレーションにあわせて作られた競技用車両で、当時制作したのはジョン・グリーンウッドとボブ・ライリー。

生産されたのはわずか2台。この個体は、コルベットのボディを被せているものの、NASCARへと参戦するマシン同様に中身は完全に市販車とは別物のレーシングマシン。

シャシーは2インチのクロモリパイプを組み合わせて作られ、その上にコルベットのボディシルエットのFRPを被せた仕様を持っています。

実際にこのコルベットは1978年のIMSAシリーズを走っており、その際のドライバーはJLPレーシング所属のジョン・ポール。当時は「ポルシェ・935」がレースを圧倒しており、ベストリザルトは「2位」ということです。

その後JPレーシングはこの車体をT&Dレーシングへと売却したという記録が残っています。T&Dレーシングはこのコルベットを1981年のデイトナ24時間へとエントリーさせるも完走できずリタイヤ。1982年にも出走したそうですが、残念ながらこの年限りで引退となったようです。

その後、「カネパ」社がこの車体を入手することになり、オールアルミ製V8エンジン含めてコンクールコンデイションへとレストアを行うことになったようです。当時のマーキングも再現され、IMSA GTクラスのステッカーもそのままにです。

ほとんどのパーツは新品同様ですが、ステアリングホイールのみは年代を感じさせる状態。

シートは新品同様、そしてハーネスはシンプソン製。

フレームはもちろん、タンクやホースも新品のように見え、実際に一部樹脂製パーツは新品を用いているようです。

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