【ルーフ(RUF)】CTRの軌跡は最高速トライアルから始まった

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【ルーフ(RUF)】CTRの軌跡は最高速トライアルから始まった

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1987年に当時の最高速記録となる時速339.6kmをマークしたことで知られている、独ルーフオートモービル社の初代「CTR」。そんな初代と、2代目「CTR2」、3代目「CTR3」とシリーズ3代を紹介。


「ルーフオートモービル社・CTR誕生経緯」

アイロス・ルーフ(シニア)が創業したドイツのルーフオートモビル社は、ポルシェの一般整備や修理に始まり、旧車のレストアなどを手がける。オーナーの要望に応じた最良のポルシェを仕上げることをモットーとしており、ポルシェの整備を頼むオーナーが非常に多い。レストア部門が手がけたポルシェの旧車たちは、工場からラインアウトしたときよりも美しいといわれるほど評判。

またポルシェの性能をアップさせる独自のパーツを開発。それらによるチューニングやカスタマイズも手がけると同時に、パーツを大幅に自社製品と交換したポルシェ「911」ベースのコンプリートカーも発売している。1981年にはドイツ連邦車両局から自動車メーカーとして承認されており、1988年には同様に米国においてNHTSA(米国運輸省交通安全局)と、排気ガスに関連するEPA(米国環境保護庁)からも承認を受けている。もはや、ルーフ社は単なる「911」専門のチューニングメーカーではない。

そんなルーフの名を世界的に知らしめることになったのが、1987年に当時の市販車世界最速記録を打ち立てた初代「CTR」だ。「CTR」シリーズはそのときの最新のポルシェ「911」をベースとし、半分以上のパーツを自社製品に交換しているのが特徴である。「911」の外見を持つが、「911」ではない。

ここでは「イエローバード」と通称される初代と、その10年後に発売された2代目「CTR2」、さらに現行3代目のマイナーチェンジモデルである「CTR3 クラブスポーツ」までを紹介する(現在、30周年記念モデルとして初代とほぼ同一の外観で性能が大きくアップした「CTR アニバーサリー」も発売されている)。


「1987年に世界最速記録を打ち立てた初代「CTR」」

 1987年発表の初代「CTR」がベースとしたのは、ポルシェのアイコンである「911」の2代目にラインナップされたターボモデル、通称「930ターボ」だ。同車の約50%のパーツをルーフ社製に交換しており、限定30台が生産された。ポルシェ初のスーパーカーといわれる「930ターボ」の後期モデルは排気量3300ccで最高出力300馬力を発生したが、ツインターボ化した初代「CTR」は最高出力469馬力と大幅なパワーアップを果たした。

初代「CTR」が一躍有名になったのは、「イエローバード」の通称をつけた米Road & Track誌による市販車最速を決める企画においてである。フェラーリ「F40」やランボルギーニ「カウンタック」、本家ポルシェの「959」など、1980年代後半のそうそうたるスーパーカーを差し置いて、時速339.6kmをマークし、当時の市販車世界最速記録を更新。後に、時速342kmをマークし、記録更新を果たした。余談だが、ポルシェは長い間、レースゲーム/ドライビングシミュレーターにおいて、ごく少数の作品としか契約してこなかった。そのため、あの「グランツーリスモ」シリーズですら、ポルシェのクルマを収録したのは比較的最近の作品になってからである。どうしても「911」を登場させたいゲームメーカーの多くは、その代役として初代「CTR」を収録していた。

「CTR」が世界に衝撃を与えた10年後の1997年、再び限定30台で発売されたのが2代目「CTR2」。このときは60%超のパーツがルーフ社独自のものに交換された。再びツインターボ化が行われ、520馬力を発生。6速MTだが、クラッチ操作が電動化された2ペダルシステム「EKS」も用意されていた。外見的に独自パーツとはっきりわかるのが、フロントスポイラーとリアウイング。特に複雑な形状をした大型リアウイングは特徴的である。ウイングの直前にあるのは、ツインターボそれぞれに用意されたインタークーラーに外気を供給するインレットが組み込まれたエアボックス(エアインテーク)だ。そのエアボックスと、リアウイング自体の2枚翼構造が重なり、3枚翼のようにもエアボックスが前後にふたつ並んでいるようにも見える。


「エンジンをリアからミッドシップに変更した3代目(現行)「CTR3」」

 初代と2代目は30台の限定生産だったが、現行車種の3代目「CTR3」は量産モデルとなっている。ベース車両は2007年時点で発売されていた6代目の997型「911」。「CTR3」は前後のフェンダー、サイドシル、ルーフのエアインテーク、トランクリッドなどに独自のカーボンパーツを採用。フロントやリア回りの形状も大きく異なり、「911」はベース車両というよりは主要コンポーネントの流用元車種といった方がいいようだ。

ちなみに「CTR3」は2012年にマイナーチェンジし、現在は「CTR3 クラブスポーツ」とサブネームをつけて販売されている。その理由は、主要コンポーネントの流用元車種である「911」が、2011年に6代目の997型から7代目の991型にフルモデルチェンジしたことなどによる。つまり、機構的に主要コンポーネントがより新しいものへと変更となった。「CTR3」は機構的な面でも、ベース車の「911」から大きく変更された。「911」最大の特徴であるリアエンジンを踏襲せず、ミッドシップとしたのである。リアエンジンをやめたということは、もはや「911」とは別物といっていいだろう。エンジン出力は先代「CTR2」からさらにアップし、700馬力に。「CTR3 クラブスポーツ」では777馬力となった。後輪駆動であることを考えると、とてつもない高出力だ。そして最高速度は時速380kmを誇る。


「CTR3 クラブスポーツ」:スペック

  • 全長×全幅×全高:4445×1994×1200mm
  • ホイールベース:2625mm
  • 車重:1520kg
  • ブレーキ:前後とも6ピストンキャリパー
  • エンジン種類:水平対向6気筒ツインターボ
  • 排気量:3746cc
  • 最高出力:777ps/7100rpm
  • 最大トルク:980N・m/4000rpm
  • トランスミッション:シーケンシャル6速MT(ダブルクラッチトランスミッションも選択可)
  • 駆動方式:MR
  • 最高速度:時速380km
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管理人:CIMASHIMA

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幼い頃に近所にあったDR30スカイラインのスーパーシルエット仕様に衝撃を受けて、車の魅力に取りつかれる。その後、行きつけの駄菓子屋のオバちゃんが910ブルーバードnismoバージョンを購入し車好きが加速。そして、憧れだったDR30を免許取得後に購入し、イジって乗り回すもエンジンブローで最期を迎えてしまう。今となっては思い出となるも旧車やカスタムマシンなど、今も気になるマシンは数知れず。そんな世界の名車やカスタムマシンたちの情報をお届けするブログです。

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