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【トヨタ:AE86 グループA】当時の仕様スペック・レース戦績
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1980年代の名車として外すことのできない一台が「トヨタ・AE86レビントレノ」。コンパクトな車体にツインカムエンジンを搭載し、リジットサスペンションでFR駆動という基本スペックに無限といえるほどの豊富なチューニングパーツによって自分の好みに仕上げることが出来るマシンとしても人気です。そして、モータースポーツで活躍したAE86は、グループAレースにおいても欠かせない存在でした。実際にはAE86はグループA規定のラリーに参戦しており、プライベーターに人気があったようです。では、市販車とグループA仕様のAE86には、どのような変更点がありチューニングされていたのでしょう。市販車のスペックを参照して、当時の仕様と比べてみましょう。
「1986年式:トヨタ・スプリンタートレノ(AE86)」:スペック
- 全長×全幅×全高(mm):4215×1625×1335
- ホイールベース(mm): 2400
- トレッド前/後(mm):1355/1345
- 車両重量(kg):960
- エンジン型式:4A-GEU型
- エンジン種類:直列4気筒DOHC16バルブ
- 総排気量(cc):1587
- ボア×ストローク(mm):81.0×77.0
- 圧縮比:9.4:1
- 最高出力(ps/rpm):130/6600
- 最大トルク(kg-m/rpm):15.2/5200
- 変速比:1速3.587/2速2.022/3速1.384/4速1.000/5速0.861/後退3.484
- 最終減速比:4.300
- ステアリング:ラック&ピニオン
- サスペンション前 / 後:ストラット / 4リンク
- ブレーキ前 / 後:ベンチレーテッドディスク / ディスク
- タイヤ:185/60R14(前後とも)
「AE86 グループA仕様」:スペック
AE86のエンジンは4A-GEU型で、3Aブロックをベースとした1.6Lに16バルブDOHCヘッドが組まれたエンジン。ノーマルではグロス値で、最高出力130ps/6600rpm、最大トルク15.2kgm/5200rpmという性能です。これにグループA用として公認されたカムシャフトやピストン、ECUなどを変更することにより、175ps/9200rpmまで出力アップされていたようです。ハイカムによって超高回転型エンジンのセッティングとなっていたようです。足回りについては、サスペンションはグループA規定なのでフロント/ストラット、リア/5リンクリジッドのノーマル形式を使用するようになっており、それをスプリングとショックアブソーバーで固めたセッティング。しかし、大きな問題となったのはリアサスペンションで、5リンクだったためにラテラルロッドの取り付けからレースのために大きく車高を下げると車軸が横にずれてしまうことになりました。グループAではピボット位置の変更ができないので対応が難しかったのです。そのために1600ccクラスではホイールが8インチとナローなサイズに規制され、接地面を稼ぐために、タイヤ大径化する方向を採っていました。しかし結果として、車高をあまり下げられなかったため対応できたという面もあったのです。大径タイヤの採用に伴ってデフのファイナルギアレシオは4.3、もしくは5.125と低められていました。
「モータースポーツで活躍」
AE86は1.6L以下のディビジョン1という一番排気量の小さいクラスに属していました。プライベーターが出やすいクラスともいえ、1985年のインターTECには出走38台中9台という最大エントリーとなっていました。ここで速さを見せたのが、鈴木恵一/土屋圭市の「ケイイチコンビ」が乗るアドバンカローラだったのです。
土屋圭市氏は「1984年に富士スピードウェイのAE86フレッシュマンレースに参戦していた。TRDとヨコハマが、そこでダントツのチャンピオンを獲得したら翌年、グループAの86に乗せてやると言ってくれたので頑張ったね。たしか全7戦のシリーズで、開幕から6連勝したんだ。最終戦は出ていない。7戦走るつもりで資金も用意していたんだけど、富士スピードウェイから『最終戦は出るな。お前が走ると他のヤツがやる気なくなって出場しなくなるから』と言われてね。それで1985年は約束どおり86でグループAに参戦した」。と振り返っています。
- 1983年:スパ・フランコルシャン24時間レースのグループA・Div.1でクラス優勝
- 1985年:1985年から始まった、グループA規定の全日本ツーリングカー選手権(JTC)に参戦。2L以上の排気量を持つライバルの三菱・スタリオンや日産・スカイラインらを相手に善戦し、1985年と1986年にスポーツランドSUGOで総合優勝。
- 1986年~1987年:1986年と1987年のBTCC(イギリスツーリングカー選手権)では、フォード・シエラやBMW・635CSiらを破り、クリス・ホジェッツがドライバーズチャンピオンを獲得。
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