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【BHオークション】世界的名車フェラーリF40のスペック・価値
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世界中のモーターファンの間では、言わずと知れた名車「フェラーリ F40」。そのストーリーは1986年、グループB競技用に企画された「フェラーリ 288GTOエボルツィオーネ」をベースに開発は始まりました。社内では開発呼称「ル・マン」で呼ばれており、ニコラ・マテラッツィ率いる開発チームには、F1ドライバーのミケーレ・アルボレートも加わっていました。
「フェラーリ F40」:構造
クロームモリブデン鋼による鋼管スペースフレーム構造に、ノーメックス・カーボンケブラーやアルミハニカムといった軽量素材でできたパーツが組み合わされており、軽くて強固なキャビンを形成しています。その前後にサスペンションやパワーユニットを搭載するためのサブフレームを組み合わせるという方式はフェラーリの伝統的な構造でしたが、このF40をもって最後となりました。
強固なスペースフレーム構造により、ボディパネルには応力負担がかからないため、軽量な新素材を使うことが可能になりました。ボディパネルにはカーボンファイバーが多用されるほか、前述のとおり、シャシーや骨格など各部の補強にも様々な複合素材を使用しています。補強材やボディパネルは、基本骨格となる鋼管フレームに特殊な接着剤で結合されていました。
エクステリア・デザインは、ピニンファリーナのチーフデザイナーを務めていたレオナルド・フィオラバンティの監修のもと、アルド・プロバローネが担当しました。大型のリヤウイング、リヤエンドのディフューザー、フラットフロアなど、最先端のエアロダイナミクスが追求されており、ヘッドライトは薄型四角形状で、リトラクタブル方式になっています。その前部には、ウインカーとポジションランプがアクリルで保護され配置されました。
ボンネットにあるNACAダクトは室内空調用で、サイドのインテークはインタークーラー冷却用とブレーキ冷却用となっています。フェンダー上方にもNACAダクトがあり、左側はエンジンのオイルクーラー冷却用、右側は中で2分割されており、外側はギアのオイルクーラー用、内側はエンジンルーム用としました。
エンジンは、F120A型の型式名を持つ、水冷V型8気筒DOHC32バルブ+ツインターボをミッドに縦置き搭載しています。ターボチャージャーはIHI製で、排気量は288GTOの2855ccから2936ccへと拡大され、ターボの最大過給圧は0.8barから1.1barへと高められています。最高出力478PS、最大トルク58.8kgmで、最高速度324km/hと発表されました。
「フェラーリ F40」:生産台数・当時の価格
1987年9月のジュネーブショーにおいて、ついにフェラーリ社の40周年を記念した、F40が発表されました。当初、生産台数は400台を予定していましたが、一台25万ドルという高額車両にも関わらず多くのフェラリスタの心を揺さぶった結果、予定を大きく上回る1351台が、世に送り出されつことになったのです。
「フェラーリ F40」:スペック
- 全長×全幅×全高:4430×1980×1130mm
- ホイールベース:2450mm
- 重量:1100kg
- エンジン種類:V8 DOHCツインターボ
- 排気量:2936cc
- 最高出力:478ps/7000rpm
- 最大トルク:58.8kgm/4000rpm
- トランスミッション:5速MT
- 駆動方式:縦置きミッドシップRWD
- タイヤサイズ:前245/40ZR17・後335/35ZR17
「BHオークション:フェラーリ F40」:スペック・価値
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フェラーリ社の創業40周年を記念して製作されたミッドシップ・レイアウトを持つ“スーパーカー ”であるF40は、フェラーリ・ス ペチアーレの中でも特別にして特別な存在としていまだ圧倒的な人気を誇る。
フェラーリ社の創設者であるエンツォ・フェラーリがその偉大な生涯の最期に見届けたモデルという意味でも、また「そのままレースに出られる市販車」というフェラーリ社の基本理念を真に具現化した最後のモデルという意味でも、 F40はクルマを愛する者たちの間で永遠に語り継がれていく、唯一無二の存在なのである。
1960年代のフェラーリ製レーシングカーと同じく楕円鋼管チューブラーフレームを用いたスペースフレームに、当時は最先端だった複合素材や構造部接着剤といったマテリアルを組み合わせた半モノコック構造とすることで、レースカーとしても十分なパフォーマンスが発揮できる高い剛性が与えられている。
ピニンファリーナの手によるボディ外装やカウルも複合素材製。余分な装飾を省いたインテリアなど全体的にスパルタンな雰囲気は、まさに「そのままレースに出られる市販車」だった。
パワートレインは288GTO、288GTOエボ ルツィオーネから引き継がれた2,936ccのV型8気筒DOHCツインターボ(Tipo F120A) を改良することで478ps/7,000rpmの最高出力と577Nm/4,000rpmの最大トルクを発生。
1,250kgの車体を324km/hのトップスピードまで加速させる文字通りのスーパーカーとして仕立て上げられている。
出品車はコーンズ・アンド・カンパニー・ リミテッドによる正規輸入車で、走行距離は、1万6200kmと少なく全体的にグッドコンディションを保った1台。
O/Zレーシング製のホイールやクワンタム製の車高調整式サスペンション、LMタイプのリヤウイングなど、よりレーシーな雰囲気にこだわったモディファイが施されてはいるが、「そのままレースに 出られる市販車」というフェラーリ社の基本 理念に照らし合わせれば、実にバランスのよい仕立てが施された1台と言えるだろう。
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