あわせて読みたい記事:【セリカLBターボ グループ5】伝説のシュニッツァー仕様の軌跡
あわせて読みたい記事:ts【B310型サニークーペ】アドバンサニーTSレース仕様スペック
あわせて読みたい記事:【KP47:スターレットTS仕様】DOHC137E搭載スペック
ラリーフィールドで活躍したトヨタの「TE27型」。名車と言われるこの「ニイナナ」のカローラレビンをフルチューンしたカスタムマシンに注目。輸出モデルとなる左ハンドル仕様の「TE27L改」のカスタムマシンは、「クラブTE27」の「杉山」氏の個体。実は、この「TE27L改」は、当初はボロボロ状態からのフルレストアだったということです。エクステリアの大きな変更としては外装は輸出仕様には存在しない、オーバーフェンダー付きのレビン仕様。そして、パワーユニットにレビンの2T-G型ではなく、幻のトヨタ・ワークスエンジン、151E型エンジン。ハイパワーなレーシングユニットを搭載するとあって、ボディは全面的に補強。その上で軽量化も施し、ボディ外板パネルは大半がFRPやカーボン製の物に交換され、ウインドーもフロント以外はアクリルへと変更。前後バンパーもカーボン。前後フード類もFRP化。その変更によって車重は786kgと当時のワークスカーと同等の数値を達成している。
あわせて読みたい記事:27【トヨタ・カローラレビン】TE27初代レビトレWRC勝利の軌跡
151E型エンジンは、2バルブの2T-G型をベースに、4バルブへと改修された専用の狭角ヘッドを持つレース専用ユニット。主にワークスチームに提供され、国内ではフォーミュラ・パシフィック、海外ではラリー車等のハコ車にも搭載された。しかしその生産数は不明で、現存している実働可能な物は2基ほどと言われており、151型エンジンはまさに幻のエンジン。
エンジン外観として専用のブルーのヘッドカバーを持っています、ヘッド形状が2T-G型とは異なる。排気量は1600ccから1750ccにボアアップ。ドライサンプ化されているため、エンジンの搭載位置は下げられており、低重心化にも貢献している。
キャブレターはウエーバー50DCOを装着する。インマニは当時のワークス部品であるマグネシウム製。
ラジエーターはアルミ製で、その横にはオイルクーラーもマウントされている。現在の技術で完璧に組まれた151型エンジンは、最高出力240㎰というハイパワーを達成。しかもレブリミットは10500rpmと完全にレーシングスペック。
ミッションは「トヨタ:アルテッツァ」の6速MTが組み合わされ、リアの足回りは「AE86型レビン/トレノ」用を装着するために5リンクに変更。ガソリンタンクは安全タンク化し電磁燃料ポンプとともにトランクに設置。
オイルパンはドライサンプ用でなんとマグネシウム製。ステアリングは同じ左ハンドルのAE86Lからラック&ピニオンを流用している。リアの足回りはAE86用を流用するためフレームにブラケットを追加。ブッシュ類はピロボール化されている。ショックはTRD製。
あわせて読みたい記事:【B110型:サニー】 TSレースでは170PSのA型エンジン
6速ミッションを移植した関係で、シフト位置は純正より後退している。コンソールには各種メーターを配置。
タコメーターはTRD製で、11000rpmまで刻まれている。
ドライサンプ用のオイルタンクは、助手席の足元に設置。
ドア内張は軽量化のためにドライカーボンのパネルを装着。
往年のワークスマシンを超えるスペックとなったこのTE27L、実際その走りのポテンシャルは高いレベルにあり、富士スピードウェイのストレートでは6速9000rpmで約230km/hをマークしたということです。
「トヨタ・カローラ クーペ(TE27-L逆輸入車)」