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スポーツモデルのスペシャルモデルとなれば、多くのクルマファンを魅了するポテンシャルを持ち合わせているもの。1993年9月に行われた「ランボルギーニ・デイ3」において、アウトモビリ・ランボルギーニ社の創立30周年を記念した特別仕様の限定車が発表された、「ランボルギーニ・ディアブロSE30」もそうしたモデルの一台といえるでしょう。
このモデルの「SE」とは「スペシャルエディション」の略であり、「SE30」は「ランボルギーニ・ディアブロのRWD」モデルをベースに、エクステリアには特別装備として、専用デザインの前後バンパースポイラー、サイドスカート、可変フラップ付きのリヤウイング、専用エンブレム付きのリヤグリル、OZレーシング製の専用のデザインとなるフロント17インチ、リヤ18インチ・サイズのアロイホイールが与えられているモデルです。
インテリアはカーボンファイバー製の専用トリムが多用されるほか、アルカンターラなどの素材でラグジュアリー感も演出されています。シートは専用のバケットシートで4点式のシートベルトを装備。エンジンにも専用のチューンが施された「ランボルギーニ・ディアブロSE30」は150台の限定で発売され、世界中のランボルギーニ・マニアの間で今も特別な存在として人気を博しているモデルです。
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上記の「ランボルギーニ・ディアブロSE30」をベースに、さらにハイパワーなレーシング直系のエンジンを搭載したモデルが、今回出品される「ディアブロSE30“イオタ”」というモデルです。「ランボルギーニ・ミウラ」の時代に存在した伝説のマシン“SVJ”のコードネーム“J=イオタ”の名を復活させたモデルとして、マニアの間では特別視される1台。
「ランボルギーニ・ディアブロ・イオタ」は本来、全日本GT選手権(JGTC)に出場していたJLOC /寺井エンジニアリングの要望で、ランボルギーニ・エンジニアリングが共同開発の形をとって製作したレースマシンとして生まれています。
マシンとしては、「PO.1」「PO.2」「PO.3」 の 計 3 台 が 製作され、「PO.1」はJGTC用として1995年〜1998年に実際にレースに参戦、「PO.2」は鈴鹿1000kmやル・マン24時間レース用といった耐久レース仕様として製作されるも、レース参戦することは結局一度もなかった。そして、最後の「PO.3」はストリートバージョンとして620psを発生するスペシャルエンジンを搭載して登場。その存在を知った各国の熱狂的なランボルギーニ・マニアたちの間から「自分にも同じような高性能モデルを作ってほしい」との声が高まり、それに応えてランボルギーニ社が用意したのが「SE30イオタ」なのです。
「ランボルギーニ・ディアブロSE30」の最終生産期に追加された「SE30イオタ」は、L.I.E(ECU)の新しいプログラムやコールドエアインテークシステム、軽量なカムシャフトなどを採用した最高出力595ps / 7300rpm、最大トルク65.3kgm /4800rpmを発生するスペシャルエンジン、通称“イオタ・キット”を組み込んだモデルを指しています。
エクステリアに関しては専用設計のエアインテークに対応したスクープを持つエンジンフード以外はSE30から大きな変更点がないため、外側から眺めただけでは“イオタ”とすぐに識別することは難しい。しかし、当時F1エンジンの開発に関わっていたエンジニアの手によるレーシングエンジンは、サウンドも含めてストリート用としては規格外のもので、真に熱い走りを求めるランボルギーニ・マニアの間からは大絶賛を得ているモデルです。
実際に“イオタ・キット”のエンジンは合計で28基が製造されており、その内の12基がディアブロSE30の生産ラインで「SE30イオタ」として組み込まれてラインオフ、14基が各国のディーラーなどを通じて“イオタ・キット”としてすでにラインオフしていた「ランボルギーニ・ディアブロSE30」に組み込まれているます。
なお、残る2基はスペアエンジンとしてランボルギーニ社の元に残されたが、その内の1基はアメリカで“イオタ・エボリューション”が製作される際のベースとなったとされているということです。
今回の出品車両はSE30の生産台数150台の内、最後期の139番目に生産された個体で、“イオタ・キット”が生産ラインで装着された希少な1台。
走行距離計は現在3万1320kmを表示しており、機関系も良好なコンディションを維持している。
世の中に26台しか実在しない「SE30イオタ」、その中でもより希少価値の高い「ライン生産モデル」は、今後マーケットに出回る可能性は低く、今回はまさに宝”を手に入れる絶好のチャンスだと言われています。
予想落札価格:4000万円〜6000万円