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日本国産の希少な旧車や名車が登場し注目される「BHオークション」。今回もスペシャルマシンが多く出品されるということです。今回の注目は、「日産・スカイラインGT-R(R32型)」の「IMPUL(ホシノインパル)」社のコンプリートモデル。
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1989年(平成元年)に8代目の「スカイライン」へのモデルチェンジとともに、3代目「GT-R(BNR32)」が登場しました。「ATTESA E-TS」、「Super HICAS」といった当時の最新デバイスに加え、エンジンに専用設計された「RB26DETT型」を搭載していることに加えて、「R32 GT-R」は、「日産・フェアレディZ(Z32型)」、「インフィニティ・Q45(G50型)」とともに、日本初の300PS車としてトリオで発売される予定でした。しかし、当時の諸事情により実施された自動車馬力規制により、いずれも日本向けは280PSとされてのデビューとなっていました。
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専用開発された「RB26DETT型」エンジンの排気量は、2.6Lという当時としては“中途半端な”排気量設定がされていますが、これは当時のグループA規格で行われていた日本のツーリングカーレースの最高峰、「全日本ツーリングカー選手権(JTC)」のレギュレーションに対応させたことが理由でした。いわば、レースで勝利するために開発された市販エンジンだったのです。しかも「ハコスカ/ケンメリ」の「S20型」エンジン同様にモータースポーツ参戦を前提に開発されていたものであったため、市販車の平均的な水準をはるかに上回るエンジン強度を誇り、出力も280PS/36kgf·mを達成するなど非常に強力なエンジンとなっています。ちなみに「RB26DETT」の意味は、Response Balance 2600cc DOHC Electronic Twin Turboの英字の頭文字をとった言葉です。足回りも「ATTESA E-TS」・「Super HICAS」を搭載し、FRから4WDとなっており、ATTESA E-TSは、基本的には後輪を駆動させ、前後4輪の車輪速度センサにより、トルクを前輪に0:100 – 50:50の範囲で配分するためコーナリングでは、後輪駆動車のような走りが可能となっていました。なお、エクステリアデザインにおけるGT系の標準モデルとの違いは、専用16インチアルミ鍛造ホイール、前後フェンダーの拡幅化、アルミ製フロントフェンダーおよびアルミボンネット採用、フロントグリルの追加、専用フロントバンパー、専用リアウィングが挙げられます。
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「BHオークション」に登場する「R32型スカイラインGT-Rニスモ・IMPUL仕様」のベース車両は、500台のみが限定発売された、GT-R NISMO(BNR32)。この限定モデルを「ホシノインパル」社がコンプリートカー仕様として仕立て上げた1台となっています。
車両に加えてベース車両であるNISMO純正パーツ等も一部付属。
「ホシノインパル」といえば、インパルの代表を務める星野一義氏が、レースで必要なものも開発・製造を行うことを目的としスタートしたことで有名なメーカー。
代表の星野一義氏は1989年よりフル参戦をしたJTC(Group A)で代表でもある星野一義氏がハンドルを握るカルソニックカラーのBNR32が絶対的な人気と、強さを兼ね備え、今日までその人気は衰えることがありません。
その「ホシノインパル」が当時限定発売された、スカイラインGT-R NISMO(BNR32)を買い取り、コンプリートカー仕様として仕立て上げたのが当個体となります。
サンバイザーに直接書かれた星野一義氏のサインが、唯一製作されたコンプリートカー仕様としての風格を漂わせています。
Aピラー下のデカールや、ホシノインパルのパーツに止まらず、当時カルソニックスカイラインのメンテナンスを行っていたRS中春のタワーバーがインストールされています。
マフラーに関しては、車検適応外だったため現在は車検適応のホシノインパル製マフラーが取り付けられています。
製作当時装着されていたマフラーや、NISMO純正のホイール、ステアリングなどのパーツも当個体には付属されます。
「ホシノインパル」の歴史を物語る上で重要な1台となるであろう当個体は、ベース車両も500台のみが販売されたNISMOですので、BNR32をお探しの方にとっても、貴重な1台となっています。ちなみに10万キロオーバーのスカイラインGT-R NISMO(BNR32)は、アメリカのオークションで450万円ほどで取り引きされていました。