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国内最大級のカスタムマシンのショーイベント「東京オートサロン 2019」ですが、今回も新旧多くのカスタムマシンが揃ってクルマ好きを魅了しています。今回のカスタムマシンとして登場しているのは、真紅のボディカラーが美しい「マツダ:RX-7(FD3S型)」のカスタムマシンです。
当時、日本国産車の中で際立ってエクステリアデザインが美しいとされたモデルが1991年10月に登場した、3代目モデルとなる「アンフィニ・RX-7(FD3S型)」でした。そして、この同年の6月にはフランスの『ル・マン24時間スポーツカーレース』でロータリーエンジンを搭載した伝説のレーシングマシン「マツダ・787B」が総合優勝を飾るという快挙を成し遂げました。『ル・マン24時間耐久レース』の優勝で、世界中から注目されていた「マツダ」社が開発したロータリーエンジン搭載の市販車「RX-7」は、スポーツカーの原点回帰を目指し、動力性能の向上だけでなく『ゼロ作戦』と呼ばれた徹底的な軽量化の結果、先代モデルから100kg以上の軽量化を実現していました。
このマシンのカスタマイズを手掛けたのは「ロータリーの老舗」ブランドの「RE雨宮」社です。コンセプトは、最新のタイムアタック仕様として仕上げられています。ベースモデルとして使用されているのは、「RX-7(FD3S・最終型/6型)」の超極上車で、走行距離は8,000kmという個体です。しかも、オークション価格はなんと500万円という価格です。コレクターなら、きっと宝物のように扱うであろう個体なのです。
RE雨宮の雨さんによれば、「オーナーが購入してそのままウチに預けたんだよね。新車みたいなコンディションだったんだけど、全バラにして補強入れながら仕上げていったんだ。勿体ないと思ったけど、オーナーの希望だからね! ガッツリやったよ!」とコメントしています。
エクステリアは「RE雨宮」社のAD-GTキット1を軸に構築されています。フロントフェンダーは、「東京オートサロン 2019」発表の新作となる片側50mmワイドのニューバージョンを装備しています。そこに前後18×10J+38のエンケイNT03RRとアドバンA050(265/35-18)をインストールしているのがポイントです。
なお、新作のフェンダーは従来のモデルに比べてワイド幅が拡大されているため、既存のRE雨宮製フロントバンパーと組み合わせると段差が生じてしまうということです。その辻褄を合わせるために専用のカーボンカナードも用意されています。この美観への拘りは「RE雨宮」社らしいポイントであり、こちらも販売予定とのことです。
また、ボンネットやリヤゲート、GTウイングは全てドライカーボンによる逸品となっています。リヤウインドウはポリカーボネイド製で軽量化を徹底的に考慮したパーツです。
パワーユニットとなるエンジン本体は「13B」型ロータリーエンジンのサイドポート拡大仕様です。合わせてスロットルボディも拡大され、吸入効率アップを狙っています。特徴的なレイアウトのインタークーラーはVマウントを実現するLEVELマンキットです。LINKフルコンで綿密に制御し、最高出力は500ps/50kgmを発揮しています。
タービンはウエストゲート式のギャレットTO4Zをセットしています。サイドポート拡大仕様との相性もよく、ピックアップに優れるパワー特性に仕上げられているということです。
攻撃的なエクステリアとは対照的に、コクピットはストリート然とした印象。ダッシュボードやドアパネルなどはアルカンターラで張り替えられ、シートやフロアマットはレッドで統一されています。また、通常サーキットスペックの場合はロールケージで剛性を確保するのがセオリーだが、このマシンはあえて入れていません。サーキット走行に必要な剛性は、RE雨宮独自のスポット増しとパネル溶接で補っているのです。
リヤのラゲッジスペースも全てアルカンターラ仕様となっています。ここまで美しく仕上げられた「マツダ:RX-7(FD3S)」のカスタムマシンは、世界中を探してもなかなか見つからないでしょう。
サスペンションはクァンタムのT4LMでスプリングにはスウィフトをセット。ブレーキは前後ともブレンボのレーシングキットを装備しています。