あわせて読みたい記事:【湾岸ミッドナイト】S30悪魔のZの仕様・ベースモデルS130
あわせて読みたい記事:【ワイルド・スピード シリーズ】 劇中車両のスペック・車両価格
あわせて読みたい記事:【よろしくメカドック・CR-X】実車が存在したミッドシップ仕様
1980年代のカーアクション映画でも多くのクルマ好きを魅了したものに「首都高速トライアル」という映画があります。この作品は1980年代後半から1990年代にかけて製作された、首都高速道路を舞台とした走り屋を題材にした映画シリーズでした。ドリキンこと「土屋圭市」氏が登場していたり、「大鶴義丹」や「的場浩司」などが役者としてデビューした映画としても貴重な作品といえるかもしれません。この作品は、映画・オリジナルビデオ(OV)を含め全6作が作られており、英語名は「Freeway Speedway – Megalopolis Express Way Trial(旧パッケージ版)」、「Tokyo Speedway(新パッケージ版)」となっています。とりわけ注目できるのは、「大鶴義丹」が操る「日産:スカイラインRS(DR30型:前期型)」です。実際のドライビングテクニックも見ものですが、劇中車はエクステリアは渋く仕上げられており、パワートレインもチューニングされているカスタムマシンでした。では、どのようなチューニング内容だったのかに迫ってみたいと思います。
1981年8月に登場することになりますが、この「R30型:スカイライン」は、デビュー当初は先代モデル(C210型)のパワーユニットと同様の「L20型:直列6気筒 SOHC エンジン」を搭載する「GTシリーズ」と「Z18型:直列4気筒 SOHC エンジン」を搭載する「TIシリーズ」の2系列でした。また先代モデルまで続いたショートノーズなどは存在せず、ホイールベースは1種類となりました。アメリカの俳優ポール・ニューマンが広告キャラクターであったため、「ニューマン・スカイライン」としての愛称も与えられています。
外装は「エアロマジック」のフルエアロが装着しており、前期型の「DR30型:スカイラインRS」でボディカラーは、ガンメタ/ブラックの2トーンカラーでした。リアでは「TBO」の75Φマフラーが主張しています。若干下げられた車高ですが、「ニスモ」のスプリングとショックアブソーバーが組み込まれています。
インテリアデザインは、変更されたシートはイタルボランテフォーメル、そこに装着された4点式シートベルトもイタルボランテ製、そして、ステアリングもイタルボランテが装着されています。メーター類も変更されており、スピードメーター:270km/h、タコメーター:10000回転となっています。追加メーターはTRUST製ブーストメーター、LAMCO製(油温計・油圧計・燃圧計・電流計)を装備。
パワーユニットとして搭載される「FJ20ET」エンジンには、オーバーサイズの鍛造ローコンプピストンが組み込まれ、2.2L仕様へと変更され三菱製TD08(29B/18CM)ターボチャージャーを装着。排気効率向上のため装備された75Φマフラー。ターボチャージャーは最大ブースト1.6kg/cm(通常:1.0kg/cm)時で、最高出力:420ps / 7,200rpmを誇るポテンシャルを備えていました。パワーを確実に伝えるためにB&B製のクラッチに変更されています。またハイブースト化にともなった燃料増量は、720cc容量のサブインジェクターを2本追加、トラスト製レーシングタイプの大容量ウエストゲートも装着。トラスト製のレビックで燃料調整。さらに高回転での頭打ちを改善しパワーダウンを避けるために272度の作用角をもつハイカムが組まれています。トップスピードは290km/hにまで到達します。このパワーと最高速度に対してサスペンションは、ニスモ製レース用ダンパー&コイルスプリングをセットアップし強化されています。
あわせて読みたい記事:【DR30型:スカイライン】RS史上最強の最高速仕様スペック