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初代モデル「フェアレディZ」のエクステリアデザインは優雅で美しいボディシルエットが描かれました。さらに「フェアレディZ」のシャシーポテンシャルは高度なもので、軽量なモノコックボディに、前後輪ともストラット式サスペンションによる四輪独立懸架を備え、市場で先行する「ジャガー・Eタイプ」や「ポルシェ・911」などと競えるほどに仕上げられました。「フェアレディZ」に搭載されたL型直列6気筒エンジンは、SOHC動弁機構を備えた2000ccクラスの最新式ではあったものの、素性は鋳鉄シリンダーブロックにターンフロー燃焼室を組み合わせた手堅い実用型エンジンでした。またアメリカ仕様は2.400ccへの排気量拡大でトルクを太らせたL24型エンジン採用でパワー対策していました。
今回のカスタムマシンとして登場する「S30型:フェアレディZ」は、L28改エンジンにターボ装着した完全なドラッグレース仕様です。エクステリアデザインから大型ボンネットスクープやドラッグスポイラー、極太のセンター出しマフラーなどスペシャルマシンであることを伺わせます。
エンジンルームには、クロームメッキが輝くパーツで埋め尽くされています。
チューニング内容としては、デスビが廃止され「RB」型エンジンのクランク角センサーやダイレクトイグニッションシステム、6連スポーツインジェクションが搭載され、さらにT51R BBタービンをセットされてます。基本となる制御は、RB26DETTのもので、コンピュータはF-CON Vプロが装備されています。この制御系を導入したことで、「S30型:フェアレディZ」など「L型エンジン」全盛期の当時は、気むずかしく簡単には乗りこなせないと言われたL型ターボ仕様が、安定した走りを期待できるシッステムへと進化したということです。
トランスミッションにはHKSの5速ドグミッション、サスペンションシステムはフロントに「S13型:シルビア」、リヤに「BCNR33型:スカイライン」を組み込むことによって、当時のチューニングカーとはまったく違う次元のカスタムマシンに仕上げられています。
クロームを主体にしたドレスアップがまばゆいエンジンルームですが、サージタンクなどを見ても、当時の手法とは全く異なるチューニングが施されていることを理解できます。
ボディについて言えば、最低でも最高出力500psからとなるハイパワーエンジンに合わせ、ボディ補強はスポット増しに加え強靭なロールケージが組み込まれています。ダッシュボードレスながら、配線を隠すためのカバーをカーボンで製作するなど細部の仕上げにもこだわっています。
ヘッドライトのクリアカットレンズにはHIDが組み込まれており、フロントスポイラーにはオイルクーラーが組み込まれているということです。
センターデュアル出しのマフラーはサイレンサー容積を増やすためのレイアウトです。
フロントは「S13型:シルビア」のストラット式サスペンションシステムを移植した上でブレーキには「ER34型:スカイライン」用を使用しています。セッティング面はもちろん、現行のサスペンションキットが使えるメリットも考慮されてのカスタマイズです。
リヤは「BCNR33型:スカイライン」のマルチリンクと「BNR32型:スカイライン」のサスペンションなどを組み合わせて移植しているということです。メカニカルグリップを向上させるためのチューニングが施されています。
ラゲッジスペースには安全燃料タンクとNOSボトルが装備されています。全体のコンセプトに合わせてクローム処理されている拘りようです。