【KP61:スターレット1300S】80年代の走り屋入門の理由

【KP61:スターレット1300S】80年代の走り屋入門の理由

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「トヨタ・パブリカ」のスポーティーな上級派生モデルとして登場した初代モデルが「スターレット」のデビューとなっていましたが、1978年(昭和53年)に2代目モデルの「KP61型:スターレット」が登場しています。ライバルモデルなど前輪駆動(FF)化が進む時代の流れの中、後輪駆動(FR)を採用し、初代モデルのクーペから実用的な3/5ドアハッチバックのエクステリアデザインに大きく変更されていました。また多くのスポーティモデルファンに人気を博し、ファンの間では型式名の「KP61」で呼ばれるようになりました。特に2代目モデルの「スターレット」に設けられたスポーティーグレードが「1300S」というモデルグレードでした。

人気の理由は、コンパクトで軽量なボディーとエンジン、駆動方式でした。先代モデルに用いられていた「3K型:排気量:1,200cc」の排気量をアップした「4K-U型:1,300cc」最高出力:72psへ変更されました。排ガス規制などによって最高出力は、初代モデルに搭載されていた「3K-B(ツインキャブレター/ハイオク仕様)」の77psからパワーダウンしていたものの、OHVシングルキャブながらよく回るエンジン、新開発のプラットフォーム、同クラスで初めて全グレードに標準装備されたフロントディスクブレーキ、リアアクスルは固定車軸ながら、先代のリーフリジッドから4リンク+コイルスプリングに変更、しかし後発のバンモデルのみリーフリジットを採用していたこと、さらにロックトゥーロック3回転のラック・アンド・ピニオン式ステアリングギアボックスなど、シンプルな構成のドライブトレインならではの素直な操縦性によって軽快な走りのボーイズレーサーとして人気を博したのでした。「走り、較べたし」のコピーを掲げた広告展開には「オベ・アンダーソン」氏がフィーチャーされていたが、モータースポーツではとくに入門用レース車として支持を集め、多くのドライバーを育てたモデルでもありました。


「トヨタ・スターレット1300S(KP61)」:スペック

スポーティーグレードといえども、エンジンは標準グレードと同じシングルキャブ仕様だったものの、足まわりは固められ、タイヤもひとまわり大きく太い13インチを履いていました。黒塗りのバンパーやサイドストライプ、アルミ風のインパネなど、内外装もスポーティーに装っていたことが特徴でした。3ドアのほか、5ドアも用意されていました。生産:1978年~1984年となっていました。

  • 年式:1978年
  • 型式:KP61
  • 全長 × 全幅 × 全高:3,680mm × 1,525mm × 1,380mm
  • ホイールベース:2,300mm
  • トレッド(F/R):1,290mm / 1,275mm
  • 車両重量:710kg
  • エンジン型式:4K-U
  • エンジン形式:直列4気筒OHV 8バルブ シングルキャブレター 酸化触媒
  • 排気量:1,290cc
  • ボア × ストローク:75.0mm × 73.0mm
  • 圧縮比:9.0
  • 最高出力:72ps / 5,600rpm
  • 最大トルク:10.5kg·m/3,600rpm
  • トランスミッション:5MT
  • 駆動方式:FR
  • サスペンションシステム(F/R):ストラット / 4リンク+コイル
  • ブレーキシステム(F/R):ディスク / リーディングトレーディング
  • 最高速度:150km/hオーバー
  • 0-400m加速:17秒
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