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イギリスの高級スポーツカーブランドの「アストンマーティン」社は、モータースポーツでの活躍や映画「007」シリーズなのでの活躍によって、現在でもファンを惹きつけるだけでなく、以前製造された個体などは非常に高価な価格で取引されています。そして、今回オークションに出品される個体は、イギリス車の中でも最も高価な取引価格となるであろうことが予想される個体ということで注目されています。その一台が「アストンマーティン・DB4GT ザガート」なのです。
実にこのモデルは、生産はわずか「19台」のみと言われていますが、その中でも「DP209」というモデルは「超軽量仕様(3台もしくは4台が製造)」となっています。エンジンは、「アストンマーティン・DB4GT」の排気量:3,670cc水冷直列6気筒のツインプラグDOHCエンジンをベースに圧縮比を9.7:1と高め、3基のウェーバー製45DCOEダブルチョークキャブレターから314hpを発生するスペックを誇ります。そして、この個体「2VEV」はF1GPで2度、インディ500でも勝利した「ジム・クラーク」氏がドライブしたヒストリーを持っている車体そのものということです。さらに驚くべきことは、50年間も同じオーナー一族に所有されてきたとのことです。一見しても超極上のコンディションが維持されており、膨大なコストと手間がかかってきたことがわかります。
この個体は、現役時代には「フェラーリ・250GTO」、「フェラーリ・250GT SWB」、現在においては、このモデルたちも高価なことで有名ですが、これらのフェラーリとクラッシュも経験しているものの、これまでに何度か受けたレストアにて状態は完全に修復済みとのことです。 最近のレストア履歴では、1990年台半ばに「アストンマーティン」社のファクトリーで受けたものが記録されており、「アストンマーティン」社によって「身元保証」がなされているとも考えられます。なお前述の「フェラーリ・250GTO」とのクラッシュは1962年のグッドウッドでのことだそうですが、今回オークションに出品されるのも、その「グッドウッド(グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードにて開催されるオークションに登場)」となっているようです。
振り返ると実に56年も経過しているということになり、当時はまさか56年後にこうやって完璧な姿で姿を現わすことになろうとは、そして英国車史上最高額での落札が予想されるようになるとは想像もできなかっただろうと思われます。なお、別の「アストンマーティン・DB4GT ザガート」は、2年前に「RMサザビーズ」開催のオークションにおいて「16億円」で落札されていて、他のイギリス車の高額落札車だと「1956年製:アストンマーティン・DBR1(落札価格:25億円)」、「ジャガー・D-Type(落札価格:24億円)」となっています。ただし今回の「アストンマーティン・DB4GT ザガート」は、その来歴そしてコンディションを鑑みるとこれらの記録を超えるだろう、と見られています。