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現代に伝説の車「ポルシェ・935」のオマージュモデルが蘇る。その確たる証拠として「ポルシェ」社が自身のFacebookページに「ポルシェ935クラブスポーツのカーボンボディ」の画像を投稿しているということです。「ポルシェ」によれば、「ちょっと前に過去のレーシングカーのデザインを反映した935クラブスポーツを公開したが、未塗装のボディはどんな風になっているか見たことがあるかい?」。とコメントしています。これは「全身カーボン」の「ポルシェ・935クラブスポーツ」は塗装前の状態だということになります。「ポルシェ・935クラブスポーツ」は、「ポルシェ」社の70周年記念モデルの一環として77台限定、70万ユーロにて発売されたクルマということです。
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具体的に見ていくと911シリーズに追加設定された「ポルシェ・930ターボ」をベースに、グループ5にコンバートしたのが「ポルシェ・935」でした。1977年には「935/77」、78年には「935/78」とアップデートされ、その度にライバルを突き放すパフォーマンスを身に着けていきました。結果的には、「ポルシェ・935」のレース戦績を振り返ると1984年までにル・マン24時間レース、デイトナ24時間レース、セブリング12時間レース、シルバーストーン6時間レースを含む150以上のレースで勝利を収めたとされています。また1977年と1979年の3年間ドイツのDRMで不敗であり、IMSA GTXのクラス優勝、ニュルブルクリンク1000kmでの勝利も獲得しているのです。さらに1976年から1979年までFIAワールドチャンピオンシップの優勝を「ポルシェ」にもたらしました。衝撃的なレースとされているのは、1979年のル・マン24時間レースでワークスの「ポルシェ・936」が全車リタイアしたものの、「ポルシェ・935K3」が全てのプロトタイプカーに打ち勝ち優勝、そして2位もロルフ・シュトメレン/ポール・ニューマン/ディック・バブアーのドライビングしたファクトリースペックの「ポルシェ・935/77A」、3位も「ポルシェ・935/77A」というとてつもない強さを見せつけたのでした。
製造年: 1978 年
クラス: グループ 5
エンジン: 6 気筒水平対向ツインターボエンジン
排気量: 3211cc
最高出力: 845PS( 621kW )
車両重量: 1025kg
最高速度: 366km/h
主な功績: シルバーストーン 6 時間レース優勝、ル・マン総合 8 位
ドライバー: ロルフ・シュトメレン、マンフレッド・シュルティ
ベースモデルとなっているのは、「ポルシェ・911GT2 RS」で、その(スチールとアルミで構成された)外装をカーボンファイバーに置き換え、各部を軽量化したものとなっています。
その結果、車体重量は1,380kgをマークし、ベースモデルの「ポルシェ・911GT2RS」の「1,470kg」から大きく軽量化されているモデルということになります。
しかしながら、公道走行は不可となっています。しかも、FIAの規定にも合致していないので公式レースにも出場できないということです。それでも、このクルマは、近年発売された「ポルシェ」社の中では「これ以上はない」と思えるほどの希少価値を持つモデルでもあります。
しかも、過去のアイコン的モデルの要素が取り入れられているのも特徴で、たとえばテールパイプは「ポルシェ・908」にインスパイアされデザイン、そしてドアミラーは「ポルシェ・911」のレーシングカーである「911RSR」仕様となっています。
パワーユニットとなるエンジンは、3.8リッター・フラットシックスで、「ポルシェ・GT2RS」同様にツインターボで加給されており、最高出力:700馬力を発生する仕様となっています。トランスミッションは7速PDKのみの設定で、エレクトロニック・スタビリティコントロールがアップグレードされ、データロガーも追加されています。