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「日産:フェアレディZ」は、初代の「S30型」から多くのファンを魅了し大ヒットモデルとなっただけでなく、「サファリラリー」や「TSレース」などモータースポーツでの活躍も評価されました。そのDNAを継承し、アメリカのモータースポーツで活躍した「Z32型」はデビュー時には日本国内の280PS自主規制を促したとされるモデルであり、そのスタイリングからスポーツカー好きを魅了したモデルでした。ボディは先代モデルの「Z31型」より全幅は75mm幅広く、全高は50mm低くなり、これが前1495mm/後1535mmのワイドトレッドを可能にするなど、まさにFRスポーツの世界水準を凌駕するディメンションとなっていました。サスペンションシステムは前後マルチリンクとなり、ツインターボ車はリアに位相反転制御付きの「SUPER HICAS」を採用することによって、コーナリング性能が大幅に向上しています。
またDOHC化された「VG型:V型6気筒DOHC」エンジンは、ツイン インタークーラー付きツインターボで過給され、40kgmに迫る大トルクを発生させています。1.5トンのボディを易々と240km/hまで引き上げるポテンシャルを備えていました。DOHCならではのパワーピックアップを生かして0-400m加速も13.76秒で走りきるほどでした。最高出力230psのNA仕様も用意されましたが、自主規制が強いられた最高出力280psのツインターボはスポーツカーとして「フェアレディZ」らしさを表現していました。シャシーは2シーターとそのホイールベースを120mm延長した2by2の2タイプで、好評のTバールーフも設定されました。1992年には2シーターベースのコンバーチブルを追加し、一段と魅力を増しました。
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「湾岸ミッドナイト」の「悪魔のZ:S30Z」は、ベース車両が実在の「S130型フェアレディZ」。そのカスタムマシンをモチーフとしアレンジしてカスタマイズされたマシンが今回の「Z32型フェアレディZ」。
今回、紹介する「Z32型フェアレディZ・レヴォルフェS.A.仕様」は、エンジン本体は、東名89φ鍛造ピストンによって3.1Lに排気量を拡大する他、各部のバランス取りや燃焼室加工を施し、基本性能はもとより、踏み続けても壊れない耐久性を追求。
タービンはS14シルビアオーテックバージョンの斜流タービンを加工流用することで、最大ブースト圧1.25キロ時に500psを発生。エクステリアは、アブフラッグのボディキットをベースにワンオフ。
エクステリアの完成までに1年以上。ホイール&タイヤは、BBS-LM(F9J R10J)に、アドバンネオバ(F235/40 R265/35)をセット。前後ともに18インチ。
インテリアは、300km/hフルスケールのスピードメーターが組み込まれる他、アブフラッグステアリングや追加メーターが装着されている程度で至ってシンプルなコクピット。ボディ補強も7点式ロールケージ&サイドバーの装着、リヤゲート開口部のスポット増しなど、最小限に留められている。