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「フォルクスワーゲン(VW)」のクルマは、先日行われた「パイクスピーク」が大きな話題を集めています。その公開されたレーシングマシンは、「VW」のスペシャル使用の最高出力680hpを誇るスペックを備えた電動レースカーの「I.D. R Pikes Peak」です。しかし、そのマシンだけでなく、「VW」はさらにコロラド・スプリングスで開催されたパイクスピーク・ファン・フェストで、特別にチューニングされた「ジェッタ」を発表しています。
ベンチュラにあるスピードショップ「THRマニュファクチュアリング」が手掛けたこの「ボンネビル・ジェッタ」は、あの有名なボンネビル・ソルトフラッツでBGC/Gクラス最速記録に挑戦するために製作されたレーシングマシンです。新型の「フォルクスワーゲン・ジェッタ」をベースに、カスタム・カラーリングが施されたボンネットの下には、「VW」の「EA888」型の2.0リッター直列4気筒直噴ガソリン・ターボ・エンジンを改造して搭載しています。ただし最高出力の数値は明らかにされていません。さらにこのません「ジェッタ」には、車高を落としたサスペンションに、ソルトフラッツ規定のホイールとタイヤ、トラクションを有効に使うためのリミテッド・スリップ・ディファレンシャル、そして減速用のパラシュートが2つ装備されています。ボディのワイルドなグラフィックは、「VW」の南カリフォルニア・デザイン・センターが手掛けたデザインということです。軽量化のためにトリムや装備が取り外されたインテリアには、代わって頑丈そうなロールケージが張り巡らされています。もちろん、これらの装備はソルトフラッツで万が一横転した際にドライバーの安全を確保するためのものです。現在の「BGC/Gクラス」の最速記録は「208.472 mph(約335.5km/h)」となっています。「VW」は、このスペシャル「ジェッタ」のCd値(空気抵抗係数)0.27を活かして、これを打ち破りたいと考えているということです。その挑戦が行われる今年のボンネビル・スピード・ウィークは、8月11日から17日に予定されています。
そして、「ボンネビル・ジェッタ」が作られた理由の1つは、「ジェッタ GLI」と呼ばれる高性能バージョンが準備中だということも関係しているようです。現在のアメリカで販売中の新型の「ジェッタ」に用意されているエンジンは、最高出力147hpと最大トルク249Nmを発生する1.4リッター直列4気筒直噴ガソリン・ターボのみだからです。今後、発売される「ジェッタ GLI」には「ゴルフ GTI」と同等の2.0リッター直列4気筒直噴ガソリン・ターボが搭載される見込みのようです。「VW」の北米地域CEOの「Hinrich J. Woebcken」氏は、「このジェッタでボンネビルの最速記録に挑戦することで、ジェッタのスポーティな資質を証明し、皆さんに現在開発中のパフォーマンスをさらに高めた新型ジェッタGLIを楽しみにしていただきたいのです」とコメントしています。