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1980年代における自動車は、メカニズム、パワー、電子制御など著しく進歩を遂げた時代であり、様々な車が開発され市販された時代でもありました。そして、この時代はモータースポーツを身近に感じた時代でもあり、ストリートにおいてスポーツカーだけでなくセダンモデルなどもハイスペックなポテンシャルが与えられていました。現在でもこの時代の車のファンも多く数多くの名車も誕生したことから人気投票が行われました。そして今回、【ランキング】1980年代:人気の国産名車・旧車ーBEST10が下記の通りです。
10位:「日産・スカイライン(BNR32型)」
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1989年5月22日に8代目モデルとなるスカイライン(R32型)が発表され、先代のGT-R(KPGC110型/ケンメリ)の生産終了より16年ぶりとなる最高峰モデルのGT-Rは1989年8月21日発売されました。ATTESA E-TS、Super HICASといった当時の最新デバイスに加え、エンジンに専用設計されたRB26DETTを搭載し、日産・フェアレディZ(Z32型)・インフィニティ・Q45(G50型)とともに、日本初の300PS車としてトリオで発売される予定であったものの当時の自動車馬力規制により、いずれも280PSでデビューしました。いわば280psという自主規制を作ったモデルともいえます。モータースポーツにおける活躍は1990年全日本ツーリングカー選手権(JTC)第1戦西日本サーキットにてGT-R(グループA仕様)はレースデビューしていますが、1990年の初戦からJTCというカテゴリーが終了する1993年まで無敗を誇り、最終的に29連勝という偉業を成し遂げており伝説となっています。しかし、サーキットでは圧倒的な強さと速さを見せつけていたGT-Rもラリーフィールドでは、活躍できずで、1990年に一度だけ「世界ラリー選手権 (WRC) 」に参戦したものの勝利することはできず結果を残していません。
9位:「トヨタ・セリカXX(MA61型)」
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9位にランクインしている「トヨタ・セリカXX(MA61型)」は、1981年7月登場したモデルです。「足回りのセッティングをロータスが担当した」というスポーツモデルとしてデビューしています。特徴的なエクステリアデザインは、直線を主体としたシャープな造形のボディーと空力を意識したリトラクタブルヘッドライトによるシンプルな顔立ちへと変貌を遂げた。CD値0.35と「ソアラ」よりも優れた空力特性と前面投影面積の小ささで日本車としては久々となる200Km/hオーバーを記録したモデルとなりました。
「トヨタ・セリカ XX 2800GT」:スペック
8位:「トヨタ・MR2(AW11型)」
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「トヨタ・MR2(AW11型)」は、1983年の東京モーターショーで発表された試作車の「SV-3」をもとに、リアスポイラーの形状変更、デジタルメーター、Tバールーフの非装備など若干の仕様変更の後、1984年6月に市販されたモデルです。足回りとエンジン、トランスミッションは既存の前輪駆動車(E80型カローラ)を流用し生産されました。モデル名は、「Midship Runabout 2seater」ミッドシップ・ランアバウト(ラナバウト)・2シーター(ツーシーター)の頭文字から創作された造語で、駆動方式はもちろんMRとなっています。搭載エンジンは名機4A-Gですが、スーパーチャージャー搭載の4A-GZエンジンも存在し、コンパクトさ駆動方式、過給機搭載からモータースポーツではジムカーナにおいて速さを発揮しています。
「トヨタ・MR2 G-Limited(AW11型)」:スペック
7位:「マツダ・サバンナRX-7(FC3S型)」
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1985年10月に、モデルチェンジを行って2代目モデルの「マツダ・サバンナRX-7(FC3S型)」が発売されました。従来の573cc×2の「12A型」ロータリーエンジンから排気量をアップ、654cc×2の「13B型」のロータリーエンジンにターボチャージャーを装着して最高出力:185PSと高出力化を図っています。コンセプトに『理想のスポーツカーとは、それを思う人の心の中にある。自由な感性を持つ大人のためのスポーツカーをつくろう』と掲げ、高出力で速いだけではない“スポーツカー”を目指したモデルとして開発されていたのでした。初代モデルから大きく進化したのは、リアサスペンションを車軸懸架からセミトレーリングアーム マルチリンクの独立懸架としたことや、『ハンドルを切り始めた横Gが低いときは回頭性を高め、横Gが高くなると安定性を高める』という仕組みを作り従来と異なる操縦性を実現しました。
「マツダ サバンナRX-7 ウィニングリミテッド」:スペック
6位:「日産・レパード(F31型)」
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刑事TVドラマ「あぶない刑事」の影響もあって現在でも人気の「日産・レパード(F31型)」が6位」にランクイン。デビューは1986年2月でエクステリアデザインで特徴的なのはリアピラーからホイルハウスにかけて数字の6を描くようなバランスの取れたデザインのエアフロー・フォルムでしょう。クラシカルで上品なデザインが特徴で、搭載されるエンジンは6気筒のVG型エンジンです。そして、後期型に搭載されたVG30DET(V6-3000DOHCセラミックターボ、255ps)は、この「日産・レパード(F31型)」に搭載される予定として開発されていましたが、「日産・シーマ」が先に搭載されデビューしています。
「日産・レパード(F31型)」:スペック
5位:「トヨタ・ソアラ(Z20型)」
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80年代の人気モデルとして必ず挙げられてきた「トヨタ・ソアラ(MZ20型)」は、1986年(昭和61年)1月発売しており、エクステリアデザインは先代モデルのキープコンセプトです。優雅なGTとして大ヒットとなったモデルでした。搭載エンジンは2000ccが1G-EU、1G-GEU、1G-GTEU、3000ccが7M-GTEUをラインアップされており、新規開発された7M-GTEUは6M-GEUを1気筒あたり4バルブとしたDOHCヘッドの採用とともに、ターボチャージャーと空冷インタークーラー装着により当時日本のメーカーでは最高の230PS/33.0kg・m(SAEネット値)を発生していました。そして、サスペンションもトヨタとしては名車「トヨタ・2000GT」以来の4輪ダブルウィッシュボーンサスペンションを採用し、電子制御サスペンションTEMSを継続採用すると共に、3.0GTリミテッドのエレクトロマルチビジョン装着車にオプションで金属バネの代わりに空気のバネを採用した電子制御式エアサスペンションを世界で初めて搭載していました。さらにデジタルメーターを虚像表示としたスペースビジョンメーター、車速感応型パワーステアリング、4輪ESC(ABS)、エアコン、ラジオ、カセットの3モードを1枚の液晶タッチパネルに切り替え表示できるマルチコントロールパネルなど、先端技術も積極採用されたモデルとしても注目されていました。
「トヨタ・ソアラ 2000 TWINCAM24(GZ20型)」
4位:「日産・セドリック/グロリア(Y30型)」
1983年6月に登場の「日産・セドリック/グロリア(Y30型)」が4位にランクインしています。エクステリアデザインは角張った先代モデルのデザインをよりゴージャスにワイドなっています。また、このモデルは日本初のV型6気筒エンジン(VG型)を搭載したモデルでもあります。このVG型エンジンはアルファロメオのV型6気筒を参考にしたといわれるエンジンでシリンダーブロックは製作コストの制約上、鋳鉄製となりました。前輪サスペンションは、先代のダブルウイッシュボーンから、マクファーソンストラット・コイルを採用しています。
「日産・セドリック/グロリア V30ターボ ブロアムVIP(PY30型)」
3位:「トヨタ・マークII/チェイサー/クレスタ(GX71型)」
「トヨタ・マークII/チェイサー/クレスタ(GX71型)」の3兄弟は、1984年11月に発売されました。このモデルから「コロナ」の名が外れた「マークII」の名を冠する最初のモデルとなりました。また1985年10月に発売された「GT-TWINTURBO」には、エンジンが水冷直列6気筒ツインターボ(1G-GTEU型)が搭載され、さらには5速MT仕様もラインナップされていたため大ヒットしました。エクステリアデザインはクリスタル・ピラーと呼ばれるブラックアウトされたCピラー周りの樹脂処理がスタイリングが特徴です。
「トヨタ・マークII/チェイサー/クレスタ GT-TWINTURBO(GX71型)」
2位:「トヨタ・カローラレビン/スプリンタートレノ(AE86型)」
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ドリキンこと「土屋圭市」氏、アニメ「イニシャルD」の影響から多くの年齢層、そして世界的にも人気の「ハチロク」が2位にランクインしています。1983年(昭和58年)にトヨタ自動車が発売した「カローラ」と「スプリンター」のスポーツモデル(スポーツクーペ)としてデビュー。もちろん4代目モデルのカローラレビン/スプリンタートレノの共通車両型式番号の「AE86」から「ハチロク」という愛称で親しまれています。搭載エンジンは4A-G型、FRで5リンクリジットのコンパクトモデルゆえにラリー、ジムカーナなど幅広く活躍しました。サーキットではウェット時などは軽量を活かし、スカイラインなど上位モデルを追い回せるほどのポテンシャルを発揮しました。また、旧車となり台数も減ってきたことからベースモデルとして1.5 LのSOHC・シングルキャブレター仕様のエンジン(3A-U型エンジン)を搭載した車種(型式名AE85:ハチゴー)の「ハチロク仕様」も見られるようになってきました。ちなみに当時トヨタと提携関係のあったイギリスの「ロータス」社のスーパーカー「エスプリ」に、AE86前期型レビンのリアコンビネーションランプが使用されていました。
「トヨタ・カローラレビンGTV(AE86型)」
1位:「日産・スカイライン(DR30型)」
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1980年代の国産旧車の代表といえるのが「日産・スカイライン(R30型系)」でしょう。しかも、「2000RS」、後に「2000 TURBO RS」、「2000 RS TURBO-C」となる「史上最強のスカイライン」と謳われた「DR30型」は、DOHC 4バルブエンジンの復活や「パワーウォーズ時代」を牽引し、強烈なインパクトを与えました。これに加えて、Gr.5の「富士グランチャンピオン」シリーズにおける赤黒のボディカラーに「TOMICA」の文字が書かれた「スーパーシルエットフォーミュラ」は「ハコスカGT-R(KPGC10 / PGC10)」以来のモータースポーツへのカムバックとなり多くのファンを魅了しました。またTV刑事ドラマ:「西部警察」の「マシンRS」シリーズも「DR30型」の人気を後押ししました。こうしたヒストリーが現在でも人気の秘密といえるのではないでしょうか。
「DR30型:スカイラインRSターボ」:スペック