【R30スカイラインRSターボ】グループAニスモ仕様のスペック

【R30スカイラインRSターボ】グループAニスモ仕様のスペック

あわせて読みたい記事:【三菱:スタリオンGSR】グループAレース仕様の戦績・スペック

あわせて読みたい記事:【ランキング】1980年代:人気の国産名車・旧車ーBEST10

あわせて読みたい記事:【湾岸ミッドナイト】S30悪魔のZの仕様・ベースモデルS130

「史上最強スカイライン」といわれた「R30型:スカイライン 2000ターボRS」は、「S20型エンジン」以来となる、DOHC4バルブ、ギアドライブを備えた「FJ20E型エンジン」を搭載。そこにターボチャージャーを組み込み、1980年代のパワーウォーズを牽引する一台として注目されました。その「スカイライン」は、日本のモータースポーツシーンで外すことができないマシンともいえます。1985年のインターTECには、この「史上最強スカイライン」といわれた「スカイライン 2000RSターボ」が参戦。実に「ハコスカGT-R(KPGC10 / PGC10)」以来のツーリングカーレースに戻ってきたのでした。しかし、日本国内においては速さを見せつけた「スカイラインRSターボ」でしたが、海外勢のグループAマシンには厳しい状況に立たされていました。1985年のインターTECでは「ボルボ240ターボ」、「BMW635CSi」、「三菱:スタリオン」に次ぐ5位に入賞というものでした。


「RSターボのグループA仕様はニスモが開発」

1985年の全日本ツーリングカー選手権に参戦した「スカイライン 2000RSターボ」のグループA仕様は、事実上の日産ワークスであるニスモが開発したマシンでした。

搭載されるエンジンは「FJ20ET」であり直列4気筒DOHC16バルブターボでした。総排気量は1,990ccでボア×ストロークは89.0mm×80.0mm。ノーマルでは最高出力190ps/6400rpm、最大トルク23.0kgm/4800rpmでしたが、グループA規定内のチューニングにより最高出力250ps/7400rpm、最大トルク26.0kgm/4400rpmのポテンシャルとなっていました。

足回りについてはサスペンションはグループAということで、ノーマルと同様にフロント/ストラット、リア/セミトレーリングアームとなっていましたが、ショックアブソーバー(フロントはストラットアッセンブリー)とスプリングはニスモでグループA用として設定したものとなり、減衰力調整機能も付くショックアブソーバー。サスペンションアームのブッシュはすべてピローボール化されていました。ブレーキはロッキード製のベンチレーテッドディスクブレーキが装備されました。

ホイールは当時のグループA規定ではスカイラインの排気量からは10インチまで使用できました。しかし、オーバーフェンダーが装着できないという規定のため、フェンダーからはみ出ないために、フロント8J、リア8.5Jというホイールリム径が使用されました。ホイール径も17インチまで使用が可能でしたが、フェンダーとの干渉を避けるためにフロント15インチ、リア16インチとしていました。


「DR30型:スカイラインRSターボC」:スペック

  • 年式:1984年
  • 型式:KDR30型
  • 全長 × 全幅 × 全高:4,620mm × 1,675mm × 1,385mm
  • ホイールベース:2,615mm
  • トレッド(F/R):1,420mm / 1,410mm
  • エンジン型式:FJ20ET
  • エンジン形式:直列4気筒 DOHC ICターボ
  • 排気量:1,990cc
  • 最高出力:205PS / 6.400rpm
  • 最大トルク:25.0kgm / 4.400rpm
  • 駆動方式:FR
  • トランスミッション:5MT
  • サスペンション(F/R):ストラット / セミトレーリングアーム
  • ブレーキ(F/R):ベンチレーテッドディスク / ディスク
  • タイヤサイズ(F/R):205-60-R15

「当時のレース・パーツや価格」

ニスモが開発するということで、プライベートチームがパーツ購入できるという当時は、車両代は別で約500万円~600万円となっていました。この価格帯で当時のトップカテゴリーであるグループA仕様ができたのです。それゆえに1985年のインターTECでは出走38台のうち6台が「スカイライン 2000RSターボ」という状況でした。予選では関根基司/関実組が「ボルボ240ターボ」、「三菱:スタリオン」に次ぐ5位というポジション。決勝では、「ハルトゲBMW635CSi」に抜かれるものの、一台の「三菱:スタリオン」が脱落したことにより5位に入賞という結果でした。

「DR30型:スカイライン 2000RSターボ」はグループAにおいては輝かしいレース結果を残すことは難しい状況でしたが、「ハコスカGT-R」以来のTSレースへの復帰、そして後に続く「HR31型:スカイラインGTS-R」や「BNR32型:スカイラインGT-R」への懸け橋となったモデルといえます。ちなみに「スカイラインRSターボ・スーパーシルエットフォーミュラ仕様」は、市販車がベースモデルではなく完全なパイプフレームのレーシングマシンであり、エンジンは「LZ20B」というレース専用エンジンが搭載されていました。

cimashimashimanchu