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映画『ブリット』で「スティーヴ・マックィーン」が乗ったハイランド・グリーンの「マスタング」が数十年振りに姿を現し、大きな話題となりました。しかしこの度は、映画に登場したクルマではなく、有名な俳優が私生活で運転し、しかもサーキットで激しいレースを展開した1台のクルマが注目されています。車好きで有名だったアメリカの俳優、故「ポール・ニューマン」が駆った1979年型ダットサン「280ZX」(日本名:2代目日産「フェアレディZ」)が販売されているというのです。
この個体はアメリカの「SCCA(スポーツカー・クラブ・オブ・アメリカ)」のCプロダクション選手権に参戦したシャシー番号「100026」であり、しかもフルレストアされているというコンディションなのです。
「ポール・ニューマン」が俳優として活躍していただけでなく、レーサーとしても成功を収めたことは有名なことです。実に「ポール・ニューマン」は、約20年間にわたって「日産/ダットサン」と密接に関わりました。
そして、「日産:スカイライン(R30型)」においては、グレード設定された「ポールニューマン・バージョン」に彼のサインが描かれています。それにしても、「スカイライン」よりも「ポール・ニューマン」と関係が深いのは「ダットサン(日産):フェアレディZ」でしょう。
彼はポルシェ、フェラーリで耐久レースに参戦した後、1978年には「フェアレディ280ZX」に乗り換えています。1979年のデイトナ、ル・マン、ワトキンズ・グレンでは「ポルシェ・935」のステアリングを握っていますが、「SCCA」のCプロダクション選手権には「フェアレディ280ZX」で参戦しました。
1979年に同車で7回の優勝(そのうち6回はポール・トゥ・ウィン)と2度の最速ラップを記録する成績でした。その後も「ポール・ニューマン」は1980年代を通して、ボブ・シャープ・レーシングから「フェアレディ280ZX」とその後継モデルの「フェアレディ300ZX」で多数のレースに参戦を続けました。
当然、「ポール・ニューマン」のレーサーとしての成功は「日産」にとって絶大な広告効果となったことは間違いありません。
赤、白、青(トリコロール)のペイントが特徴的な「ポール・ニューマン」のクルマは、2018年の1月にクラシックカー専門サイト『Petrolicious』で、ドラン・レーシングによりレストアされたワイドボディの「フェアレディ280ZX」の映像が公開されて以来、脚光を浴び続けています。
2015年にアダム・カローラが制作したドキュメンタリー映画『Winning: The Racing Life of Paul Newman』ではカーレーサーとしての「ポール・ニューマン」の軌跡が描かれており、当時のレースを戦う「フェアレディ280ZX」も登場します。カー・ナンバー33と様々なスポンサーのステッカーが貼られた「ダットサン:フェアレディ280ZX」は、現在購入希望者からの金額提示を受け付け中とのことです。しかも、車両本体に加え、多くのスペア・パーツや様々な当時の資料、記念品も付属するということです。