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「FF(前輪駆動)」モデルとして「ホンダ:インテグラタイプR(DC2)」が1995年に、3代目モデルの「インテグラ(DC1)」の派生モデルとして「タイプR」がデビューしました。ベースモデルとは一線を画し、エンジン、ボディ剛性、足回りなど多く専用パーツが開発され、スペシャルモデルとなっていました。とりわけベースの「B18C」エンジンが、すでにリッター100馬力を達成している高性能エンジンだったのに、そのレブリミットを400回転上げて8400回転まで回し、圧縮比も10.6から11.1までアップさせていました。しかも、ポートの段付き修正を手作業で行う(初期型)などの手を加え、NA(自然吸気)1.8リッターの市販車で、200馬力の大台に乗せるというスペシャルエンジンに仕上げられていました。カムカバーに赤の結晶塗装が施されたこのスペシャルなエンジンは、パワーだけでなくレスポンスも大変良いエンジンでした。
街乗りからサーキットまで、思う存分楽しめるオールマイティ仕様を目指したのが愛知県の「オートガレージキトウ」社の「ホンダ:インテグラタイプR(DC2)」です。エンジンは純正オーバーサイズピストンを使用してオーバーホールを行うのみの仕様です。吸気系はVTEC特有の低回転でのフィーリングの重さを補うためにスプーン製ビッグスロットルで低速域を補強しています。加えてタコ足は径も拡大された「98スペック」純正を流用しながらコンピュータも再セッティングすることで低速域でのトルク感を増大しながら、日常でも使える耐久性を持たせた仕様を実現しているということです。またエンジンだけでなく経年劣化してしまったボディは、各部をスポット溶接によって補強し、さらにウレタンの流し込みなどによって全体的に剛性を高めているのもポイントです。純正でもベースモデルに比べて剛性を上げながら軽量化されているボディですが、20年近く街乗りからサーキットまで扱われてきた車体だけに、ボディをリフレッシュさせているようです、足回りもオリジナルのサスペンションキットを核にしたアライメントの最適化によって、グリップ力やハンドリング、扱いやすさをドライバーに合わせたセッティングを行っているのも特徴です。「オートガレージキトウ」社によれば「自分が考えるチューニングはただ色々なパーツを付けるのではなく、現場から最適化するための調律が重要だと思います。特にノーマルでもポテンシャルが高いタイプRなら、最低限のパーツ交換で走りは激変しますよ」と、コメントしています。
サーキットを中心に長年蓄積されたノウハウを投入することで、速く楽しく安心できるマシンメイク。豪華なパーツやハードなチューニングではなく、ベースの持ち味を引き出しているのが「オートガレージキトウ」社の「ホンダ:インテグラタイプR(DC2)」です。
エンジンはオーバーホールを兼ねて純正オーバーサイズピストンを使用して組み直し。街乗りでも活用することを踏まえてカムなどの変更は行わず、普段の扱いやすさと耐久性を重視。エキマニは社外品ではなくパイプ径が拡大され、素材もステンレス製となった98スペック純正を流用。コンセプトに従って、高価なパーツを使用しなくても十分にスペックアップが狙えることを証明しています。吸気系はスプーン製のビッグスロットルを組み合わせる。これによって気になっていた低回転時の詰まり感の解消とともに高回転域での伸びも格段にアップさせています。
足回りは、「EK9:ホンダ:シビック TYPE R」の5穴ハブでブレーキの強化を図るのは「ホンダ:インテグラタイプR(DC2)」の定番とされていますが、オーナーの乗り方次第ではノーマルでも十分に使えるということです。インテリアはシートはバケットを搭載し、リヤシートや内装を剥がしながらも、ボディ補強を行うことでキシミ音を抑えた最低限の快適性を確保しているということです。
フロント/リアともにアッパーには調整式アームをセット。ハンドリングやコーナーでの姿勢を整えるためのアライメント調整など、各部のセッティングはドライバーに合わせて行っている。足回りはKYB製をベースにしたオリジナルスペックの車高調をセット。スプリングレートや減衰力をステージに合わせて最適することで、サーキットでもしっかりとしたステアリングフィールが実現しているということです。