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日本国内において「ハコスカ(スカイライン:C10型系)」は、エクステリアはオーバーフェンダー、チンスポ、板バネ、位の硬派なカスタムやワークスフェンダーなどの街道仕様が多いですが、海外におけるカスタムとなると大きく異なります。例えば、世界最大級のカーイベントと言われる「SEMAショー」などでは、日本の旧車が派手なカスタムマシンに変貌を遂げていることが多いです。
今回は、「トーヨータイヤブース」に展示された美しいターコイズブルーにカラーリングされた「KGC10型:ハコスカ」に注目してみましょう。
実は、以前はホワイトのボディカラーにL型フルチューンの仕様という日本における定番仕様だったそうですが、2019年の「SEMAショー」に向けて大幅リメイクが施されてきました。
パワーユニットは、L型からトヨタの2JZ-GTEエンジンへとスワップされています。またエンジンルーム内は無駄な部品を徹底的に排除した上でネジ穴や溶接痕を徹底的にスムージングする“ジェイブドベイ”を敢行している。ハコスカは6気筒を搭載するグレードもあったため、2JZの換装はさほど問題ではない。
ただし、走行性能を追求する場合はバルクヘッドを加工してエンジン搭載位置を下げるのがセオリーなのだが、このクルマはショーカーと割り切っているために、そのまま換装している状態でした。またショーカスタムゆえに派手さ求めた仕様でタービンはボルグワーナーのウエストゲート式で、エキゾーストは最短距離でボンネットから排出する漢気仕様となっています。フロントバンパー前にはオイルクーラー…ではなくインタークーラーを設置しパイピングはチタン製となっています。
エクステリアはGT-R仕様としているものの、各部がスムージングされています。ホイールは、RSワタナベと並ぶ当時の定番、スターシャーク(おそらく復刻モデル)をチョイスしています。また定番のオーバーフェンダーを前後にセットし、ロー&ワイドを演出しています。
このクルマでもっとも大きなカスタマイズといえるのがリヤのサスペンションシステム。オリジナルはセミトレーリングアームですがプッシュロッド式に変更されているのです。
サスペンションの入力は、カムを介して向きを変えるシンプルな構造ですが、プッシュロッド仕様のハコスカなど世界中を探してもそう見つからないだろう仕様といえます。
内装もボディ同色のターコイズブルーでリペイントされ、最低限の装備のみを残したレーシングスペック。そして、注目はハコスカ、が左ハンドル仕様になっていることでしょう。
他車種流用なのか、どこかの製品なのかは不明だが、アメリカのジャパニーズ旧車フリーク達にとっては垂涎モノのシステムとなっています。ダッシュボードは未完成のため、日章旗で隠されています。シートはセイボンのフルバケットでシートハーネスはタカタの4点式。リヤの空間を覆うロールケージはチタン製。日本とはまるで異なる、実にアメリカらしいアプローチで仕上げられた旧車チューンドとなっています。