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「日本の風土が生んだ日本の名車」としての自負をキャッチフレーズに込め、 “SKYLINE JAPAN”のメッセージとともにデビューしました。しかし、デビューモデルの実情は排気ガス規制強化の中、エンジンの開発が進まず旧態依然といた平凡なスペックでシングルカムのNA仕様しか設定されていませんでした。新エンジンでツインカム攻勢をかけるトヨタからは「名ばかりのGTは道を開けろ」と、「トヨタ:セリカ」の皮肉なキャッチコピーで攻め立てられる窮地に陥っていました。その後、モデルチェンジを機にターボを搭載し、省燃費と高性能を両立させ、さらに低公害・静粛性を求めた夢のエンジニアリングは、80年代が求める新しいGTの姿を現実のものとしていました。
今回のカスタムマシンとして登場する「GC210型:スカイライン」をベースにストリート最強のゼロヨン仕様に仕上げられたカスタムマシンが、この前期型モデルの4ドア丸目4灯の「スカイライン・ジャパン」です。
車高やフロントフェンダーののスリットから本気でゼロヨン仕様にカスタマイズしている雰囲気を漂わせています。またボディーカラーも塗り替えられており、渋いカラーリングとなっています。
テール周りはメッキ&クリアレンズで当時仕様となっています。
またエクステリアデザインは、BNR34のニュルスペックカラーだけでなく、フェンダーやボンネットのダクト類やGT-R用のエンブレムなど拘りを感じられます。
パワーユニットとなるエンジンは、オリジナルのL型エンジンではなくチューンドの「RB26」改エンジンが搭載されています。排気量は、2.8L化+GT-RSツインターボ仕様となっており、エンジンの最高出力は、600psを発生させています。ヘッドカバーが誇らしげにニュルカラーで染められているのもカッコイイカスタマイズです。倍以上ににパワーアップしたエンジンに合わせ、ボディ各部もしっかりとスポット増しを敢行しています。またフェンダー周辺部になどを見れば、走りに適したボディに仕上げられていることがよく分かる仕上げ方です。
ローフォルムは、通常の機械式の車高調に加えてアッパーに調整式エアシリンダーを投入して実現したものとなっています。スキッパーの「エア・マチック」によって、車高は任意に上下できるようになっているということです。低さに拘るとはいえ、旧車でここまで足回りに手をかけた車両はそうそういないかもしれません。完成した「スカイライン・ジャパン改」の愛称は「Mスペック・ニュル」ということです。ちなみにアルファベットの「M」は、オーナーの名前からとられたものです。
エンジンスワップして搭載された「RB26DETT」型エンジンは、排気量を2.8L化され、内部までひととおり手が入った600ps仕様。ストリート仕様ということもあり、低速を重視して選ばれたGT-RSツインターボが装着されています。ブースト圧は1.4キロを基準としているということです。
エンジンマネージメントは旧車においては定番ともいえるHKS製のフルコン、F-CON Vプロを使用しています。
チューニングを施してパワーを向上させたエンジンのために施された補強ですが、ストラットタワー周辺のスポット増しを見てもわかるようにボディ各部はエンジンの出力向上に伴って補強が施されています。
足回りは機械式車高調整キットに追加でスキッパーのエア・マチック(車高調整シリンダー)を追加しています。ブレーキは日産のスポーツオプションであったMK63キャリパーを装着されています。
インテリアは、レカロ製のバケットシートが目立つカスタマイズです。
ステアリングは「S30型:フェアレディZ」など、もう一世代前の車両には定番のダットサンコンペが装着されています。オートメーターの大型タコメーター、デフィの追加メーターに加えて、エアコン・オーディオ・ナビ・ETC・など…快適装備もしっかり装着されています。