【スカイライン・ジャパン】ハコスカ伝説を追ったC210型の軌跡

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【スカイライン・ジャパン】ハコスカ伝説を追ったC210型の軌跡

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「ハコスカ」の愛称で呼ばれた3代目モデルのコンセプトに立ち返るべく、先代モデルの「ケンメリ」の優雅で1960年代のテイストとは逆の硬派なエクステリアデザインとなったのが、1977年8月にデビューした5代目モデルの「C210系:スカイライン」でした。「日本の風土が生んだ日本の名車」としての自負をキャッチフレーズに込め、 “SKYLINE JAPAN”のメッセージとともにデビューしました。モデルチェンジを機にターボを搭載し、省燃費と高性能を両立させ、さらに低公害・静粛性を求めた夢のエンジニアリングは、80年代が求める新しいGTの姿を現実のものとしていました。プラットフォームは日産・ローレル(C230型)と基本的に共通のシャシーにボディバリエーションは「C110系型」と同様、4ドアセダン、2ドアハードトップおよびバンの3系列を設定し、セダンおよびハードトップには直列6気筒エンジン搭載車と直列4気筒エンジン搭載車が用意され、ホイールベースはそれぞれ2,615 mm, 2,515 mmとされました。バンは直列4気筒エンジンのみの設定になっていました。グレード体系は直列6気筒エンジンを搭載する「GTシリーズ」と直列4気筒エンジンを搭載する「TI(ツーリング・インターナショナル)シリーズ」の2系列となっていました。


「エクステリアデザイン」

硬派でシャープなエクステリアデザインとなった「スカイライン・ジャパン」は、「ハコスカ」と「ケンメリ」をまさに合わせたようなデザインとなっていますが、「ケンメリ」よりも全長・全幅ともに拡大しています。フロントセクションのライトやグリルの配置、テールのデザインなどは「ケンメリ」のキープコンセプト、サイドビューの直線基調は「ハコスカ」に戻っていることを意識させるデザインでした。

  • (出典:farm8.staticflickr.com)

サーフィンラインはエッジのあるブリスター形状となり、リアトレッド拡大に寄与しています。GTとTIとではラジエーターグリルおよびテールランプの意匠が異なる。ヘッドランプは、前期型はGT系、TI系とも丸形4灯式で、後期型ではGT系のみ異型角形2灯式。テールランプは、GT系が丸形4灯式なのに対し、TI系は2段重ねの角形4灯式です。GTバッジは3種類となり、GTおよびGT-E・Lが青バッジ、GT-E・Xが金バッジ、GT-E・Sが赤バッジとされました。


「インテリアデザイン」

スピードメーターは「0」が水平位置になる水平指針メーター。しかも、ターボモデルにはメーターパネルの左上にブースト計を配置していました。

GT・LおよびGT-E・Xはデジタル時計が装備され、それ以外のグレードはアナログ時計が装備された。GT-E・Sにはリアワイパーおよびヘッドランプクリーナーが標準装備されていました。


「パワートレイン」

「スカイライン・ジャパン」に搭載されたエンジンは、先代モデルからの継続採用である「L型」エンジンが搭載されています。エンジンバリエーションは、「直列4気筒SOHC(L16S型:1,595 cc)」、「L18S型(1,770 cc)」、「L18E型(1,770cc)」の3機種のL4エンジン。そして、L6ユニットは直列6気筒SOHCの「L20S型(1,998 cc 115 PS/5,600 rpm、16.5 kgm/3,600 rpm)」、「L20E型(130 PS/6,000 rpm、17.0 kgm/4,400 rpm)」が搭載されています。発売当初は自動車排出ガス規制の影響を受け、DOHCもターボも設定されず、悲運なモデルでした。

また、足回りもフロント:ストラット式、リア:4気筒モデルが4リンク式、6気筒モデルがセミトレーリングアーム式の組合せで先代モデルと同様のシステムでした。また、GT-E・SおよびTI-E・Sには4輪ディスクブレーキおよびリアスタビライザーが装備されました。こうしたパワートレインと時代背景からモータースポーツへの参加はしていません。


「C210型:スカイラインHT 2000ターボGT-E・S」:スペック

  • 年式:1980年
  • 型式:C210型
  • 全長 × 全幅 × 全高:4,600mm × 1,625mm × 1,375mm
  • ホイールベース:2,615mm
  • トレッド(F/R):1,370mm / 1,350mm
  • エンジン型式:L20ET
  • エンジン形式:直列6気筒 SOHC ターボ
  • 排気量:1,998cc
  • 最高出力:145PS / 5.600rpm
  • 最大トルク:21.0kgm / 3.200rpm
  • 駆動方式:FR
  • トランスミッション:5MT
  • サスペンション(F/R):ストラット / セミトレーリングアーム
  • ブレーキ(F/R):ディスク / ディスク
  • 最高速度:185.56km/h
  • 0-400m加速:15.78秒

「C210型:モデル経緯」

1978年(昭和53年)3月: 2ドアハードトップ2000GT-E・Lおよび1800TI-E・Lに特別仕様車「ブラッキー」を設定。アルミホイール、70 %偏平率ラジアルタイヤ、オーバーヘッドコンソール、およびヘッドランプクリーナーを装備した。

1978年(昭和53年)8月: L16/L18型エンジンを、急速燃焼方式(ツインスパークプラグ)を採用する直列4気筒OHC Z16/18型エンジンに変更。L20型エンジンについても一部変更が施され、昭和53年排出ガス規制に適合し、車両型式がC211型となる。同時に「1800TI-E・X」を追加。

1979年(昭和54年)7月: マイナーチェンジにより前後の意匠変更がなされる。GTシリーズは異型角形2灯ヘッドランプとされ、TIシリーズは丸型4灯ヘッドランプを継承したが、ラジエーターグリルが変更された。GT-E・Xにはパワーステアリングを標準装備化した。翌8月、厳しくなる排出ガス規制の中でDOHCエンジン搭載車をラインナップし続けていたトヨタ・セリカ(A40/50型)がマイナーチェンジし、「名ばかりのGT達は、道を開ける。」のキャッチコピーで挑発を受けることとなる

1979年(昭和54年)8月: ワゴン(WPC211型)追加。Z18型エンジンを搭載する。また、バンが昭和54年排出ガス規制対応及び一部車種にサンルーフ、本皮シート、テクニクスカーコンポがオプション設定される。

1979年(昭和54年)11月: 2000GT-Eに特別仕様車「スーパーGT」を設定。セダンはミケロッティマグネシウムホイール(クロモドラ製)、ハードトップはカンパニョーロホイールを装備した。

1980年(昭和55年)3月: 2000GT-E・Sおよび2000GT-E・Xに特別仕様車「ゴールデンカー」を設定。専用のゴールド塗装のほか、E・Sはパワーサンルーフ、カンパニョーロマグネシウムホイールを装備し、E・Xはミケロッティマグネシウムホイール、ミシュランタイヤを装備した。

1980年(昭和55年)4月: ターボエンジンを搭載したモデルを追加。L20E型エンジンにターボがプラスされ、パワー&トルクは145 PS/5,600 rpm、21.0 kgm/3,200 rpmを搾り出した。発売当時の価格は165.8万円。「セドリック/グロリア」、「ブルーバード」に次ぐ日産において3車種目のターボ車であり、日産初のターボとATを組合わせた車種となった。同時にノンターボの「2000GT-E」、「2000GT-E・S」が廃止となる。「今、スカイラインを追うものは誰か」のキャッチコピーも同時に採用し、日産はターボモデルがなかったトヨタ・セリカを逆に挑発した

1980年(昭和55年)6月: 直列6気筒OHC LD28型ディーゼルエンジンを搭載する「セダン/ハードトップ280D GTシリーズ」(EGC211型)、直列4気筒OHC Z20E型エンジンを搭載する「2000TIシリーズ」(UC211型)、100万円を下回る最廉価版「1600TI-A」(BC211S型)、およびバンに直列4気筒OHC LD20型ディーゼルエンジン搭載車を追加。280D GTはこの当時の国産ディーゼル乗用車としては最速を誇っていた。また、2000TIはリアサスペンションがセミトレーリングアーム式独立懸架となり、4輪ディスクブレーキを装備するなど4気筒エンジンながらGT系に匹敵する高度なメカニズムを持つ。動力性能は6気筒NAとほとんど変わらず、重量(特に前輪荷重)が軽いこのモデルはC210型中の「ベストハンドリングカー」との声もある。


「エンターテイメント(映画・ドラマなど)」

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モータースポーツでの活躍は期待されなかったものの、テレビの刑事ドラマ「西部警察」では、特殊車両の「マシン・X」として登場し人気を博しました。

宮城県登米市にある警察資料館には実際に宮城県警察が使用していたC210型のパトカーが展示されており、現存する警らパトカーとしては最も古い個体です。


「中古車相場」

「スカイライン・ジャパン」は、タマ数の流通は、前期型・後期型に関わりなくあまり多くありませんが、「ハコスカ」、「ケンメリ」のようにL型搭載モデルということの豊富なパーツから人気です。そのために現状では下記のような状況です。

  • 前期型・後期型:150万円~ASK
  • 平均相場:300万円前後

「C210型:カスタム」

定番仕様といわれるカスタマイズは、「L型」搭載モデルということでメカチューンによる、L28への載せ替えやボアアップ、スポーツキャブレターの装着などのいわゆる「ソレ、タコ、デュアル」が定番です。エクステリアは、「スカイライン・ジャパン」に「GT-R」は存在しないものの、先代モデルへのオマージュカスタムともいうべき「GT-R仕様」があり、前後スポイラー、オーバーフェンダー装着する仕上げ方もあります。

また1980年代、先代モデルの「ケンメリ」と同じく暴走族の改造車としても人気を得ていたモデルで、「ケンメリ」同様、ワンテール化やライト、グリルの移植が流行していました。さらに「シルエットフォーミュラ」のような「グラチャン仕様」の竹やりマフラー、前後スポイラーを延長させたり、ワークスオーバーフェンダー、ブリスターフェンダー加工など派手な外観とするカスタマイズも多いのが特徴です。

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管理人:CIMASHIMA

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幼い頃に近所にあったDR30スカイラインのスーパーシルエット仕様に衝撃を受けて、車の魅力に取りつかれる。その後、行きつけの駄菓子屋のオバちゃんが910ブルーバードnismoバージョンを購入し車好きが加速。そして、憧れだったDR30を免許取得後に購入し、イジって乗り回すもエンジンブローで最期を迎えてしまう。今となっては思い出となるも旧車やカスタムマシンなど、今も気になるマシンは数知れず。そんな世界の名車やカスタムマシンたちの情報をお届けするブログです。

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