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販売価格は、238万円で当時のカローラ約6台分と純国産のスーパーカーと言える存在だった「トヨタ・2000GT」は、1965年10月の東京モーターショーで、プロトタイプが披露され、翌66年5月には第3回日本グランプリに出場しています。
同年7月の鈴鹿1000kmレースでは1-2フィニッシュで優勝するなど、デビュー前からクルマ好きの注目を集めていました。なかでも上記にある通り、1966年10月に谷田部で開催されたFIA公認スピードトライアルにおける3つの世界記録達成という偉業は、発売前にして国際的な評価をも高めていました。
そして、1967年の東京モーターショーに展示されたというのが、ゴールドのボディカラーの「トヨタ・2000GT」です。またこの時は、「シャネル」のモデルを努めたことで有名なモデルの「ツイッギー」とともに会場に登場した、とされています。実は、ゴールドの「トヨタ・2000GT」は、3台のみ(前期型:2台・後期型:1台)とされています。さらにモーターショーの後は「ツイッギー」に贈呈されたとのことですが、当時の「ツィッギー」は18歳で運転免許を持っていなかったとのことです。そのような経緯もあって主にこの車を運転したのは彼女の彼氏兼マネージャーだったそうです。
その後、間もなくこの車は手放され、TVプロダクションにて使用されることになりました。その後は、1981年に「トヨタUSA」に買い取られてレストアを受けることになりますが、その際にもこの車が「1967年の東京モーターショーに展示された」車であるとはわかっていなかったようです。
しかし、レストアを開始した時にオリジナルの「ゴールド」のボディペイントを発見し、そこでこの個体の履歴が明らかになったようです。現在はレストアが完了し、レストア段階では塗装を全て剥がして7層コートのゴールドに再度仕上げた、とのことです。そして、東京モーターショーに登場した、当時の「ツイッギー」です。「トヨタ・2000GT」のドア開口部はなかなかユニークで、乗降性を考慮したデザインとなっているようです。「TVプロダクション」にて使用されていた時代の「トヨタ・2000GT」です。
「経緯」:
カタログにゴールドモデルはなかったものの、特別にゴールドに塗装された車両が3台存在しましたが、前期型2台と後期型1台となっているようです。前期型が「2台(シャシー番号:10130・10132)は、1967年第14回東京モーターショー出展用として製作されました。1台(10130)は、同ショーにてスタンドコンパニオンを演じた人気モデル「ツイッギー」の所有となり、イギリスに渡っています。その後、1980年頃に米国トヨタ販売が入手したが、レストア時、レッドに塗り替えてしまったということです。現在は「Toyota USA Automobile Museum」が所蔵しており、2006年、引火事故による塗装損傷の修復を契機に「トヨタ・2000GT」の研究の第一人者である「吉川信」氏の手によりオリジナルのゴールドにフルレストアされています。その個体が、今回紹介している「トヨタ・2000GT」です。そして、もう1台(シャシー番号:10132)は、同ショーで一目惚れして購入した日本のオーナーが長らく所有していましたが、自分亡き後の終の住み処にふさわしい場所として「ヤマハ発動機」に寄贈されています。その後レストアされ、現在は同社コミュニケーションプラザに展示されていまする。これら2台の塗色は「ゴールド」と称しているがメタリック成分が少ないため、現代の感覚から言えば「黄土色(おうどいろ)」と言った方が近いようです。後期型の1台(シャシー番号:10232)は、シャシー番号上は前期型に属しています(正式な後期型は10401〜)。1969年の第16回東京モーターショー出展用として先行製作され、メタリック感を向上した「アフレアゴールド」にて塗装されたものの、モーターショー出展後の行方は不明となっているようです。
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ツィギーの2000GT(MF10-10130)はトヨタUSAは所有当初は彼女が乗った2000GTであることを知らなかったようですが、後年2000GT研究者の吉川さんによって、車体番号からゴールドの2000GTだと判明してましたよ。
つまり、2000GT研究者の吉川さんが、レストア時にゴールドのオリジナル塗装を発見したから、ツィギーの2000GTだと判明したのではないということです。
3台目のゴールドの後期型2000GTは千葉県の個人オーナーのガレージで、長年ナンバーを抹消されて保管されています。