名車「MINI」を運転する変わり者の『Mr.ビーン』役や、狡猾な貴族の『ブラックアダー』役で知られるイギリスのコメディー俳優である「ローワン・アトキンソン」氏はカーエンスージアストとしても有名な方ですよね。実に彼が所有する「マクラーレン F1」をはじめとする素晴らしい名車の数々は、これまで幾度となく自動車メディアに取り上げられてきたことは多くの人にとってご存知のことです。そして彼は、必要がなくなると時々愛車を手放すということもすることで知られています。また2018年2月にイギリスで開催される「レース・レトロ・インターナショナル・ヒストリック・モータースポーツ・ショー」のオークションには、「ローワン・アトキンソン」氏が所有する2台の興味深いスポーツ・サルーンが出品されるということで注目されています。
まず1台目は、評判の高い1993年型の「メルセデス・ベンツ 500E」です。通常の「W124型 Eクラス」よりもワイドに張り出したフェンダーアーチが、このクルマに最高出力330ps、最大トルク50.0kgを発生する、排気量:5.0リッターV型8気筒エンジンが搭載されていることを示しているといえるでしょう。当時、「ポルシェ」社の工場において手作業で製造された「メルセデス・ベンツ 500E」には、「型式コード 2758」という「ポルシェ」の正式名称まで存在するのです。「ローワン・アトキンソン」氏はこのクルマを2015年に購入しており、シートの座面と背面が布張りなのは、彼が滑りやすいレザー・シートよりもクロスを好むからだということです。現在までの走行距離は8万500kmとなっています。「ローワン・アトキンソン」氏は1990年代に「メルセデス・ベンツ 500E」に乗っていたのだが、その素晴らしさを思い出してもう一度乗りたくなり、見付けることのできた中で一番状態の良いクルマを購入したということです。
オークションは2月24日と25日に開催される予定となっており、いずれも最低落札価格の設定はないようです。メルセデス-ポルシェとランチア-フェラーリによるドイツ、イタリア2台のスポーツ・サルーンということで注目に値する名車です。