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1979年3月に発売された3代目モデルとなるのが「S110型:シルビア」です。エクステリアデザインは先代モデルから一新されフロントフェイスは、角型4灯ヘッドランプを採用し直線基調の端正なボディラインが特徴でした。当時流行したエッジの立った造形でまたたく間にヒット車となったモデルです。「日産:シルビア」としては、「S13型」に次ぐヒットモデルです。プラットフォームは「B310型系:サニー」や「A10型系:バイオレット」と共通でした。ボディタイプはハードトップと呼ばれたノッチバッククーペ、ハッチを持つ3ドアファストバックが設定されていました。
搭載されたエンジンは、Z型の1.8リッターと2リッターの直列4気筒SOHCエンジン。トップグレードの「ZSE-X」に搭載された「Z20E」型エンジンは最高出力:120psを発生し、最高速度は実測で167km/h、0-400m加速は18.1秒を実現していました。サスペンションシステムは、4リンクリジッドのリアサスを採用し、14インチタイヤの装着と相まって、当時としてはかなり俊敏なハンドリングを誇っていたということです。
1981年5月にはポテンシャルアップさせた、最高出力:135psを発生する1.8リッターターボの「Z18ET」型エンジン搭載車を投入させており、さらに同年10月には、「DR30型:スカイラインRS」に搭載され好評を博していた「FJ20」型エンジン(2リッター4バルブDOHC)搭載の「シルビアRS」も設定されました。圧倒的なパワーで、同クラスのライバルを圧倒するポテンシャルでした。そして「FJ20」エンジンが搭載された「シルビアRS」が登場してからは最高峰のレース、シルエットフォーミュラ(G5)で大活躍し、グループBラリー用として排気量アップ&オーバーフェンダー化された「日産:240RS」などのホモロゲ取得用特殊モデルが発売されることになりました。また、人気ドラマだった「西部警察」では、姉妹モデルの「ガゼール」が登場しています。
今回登場するカスタムマシンは、ハッチバッククーペモデルの1800ccのターボエンジン(Z18ET)が搭載されていた「シルビア1800ZSE」というグレードのマシンがベースモデルとなっています。
そのカスタマイズ内容は、「S13型:シルビア」用の「SR20DET」型エンジン&ミッションをスワップというものですが、サスペンションシステムやブレーキなど各部に性能やパーツ供給において不安がないものを取り入れられています。しかも、カスタマイズの主要な部分はディーラーで改造(アップデート)されているということです。
オリジナルで搭載されていた「Z18ET」型エンジンをオーバーホールしたところで、常にトラブルや部品の調達の不安に悩まされるということで、後継モデルのエンジン換装、ECU、ハーネスの引き直しでSR20用、ミッションも「S13型:シルビア」用に。ストラットは「S15型:シルビア」用、その他の部品の多くは「S13型:シルビア」用、スタビとサイドロッドなどは「DR30型:スカイライン」用でサスペンションまわりも変更しています。
ブレーキシステムは、「S14型:シルビア」用の4ポッドキャリパー、280mmのローターを組み合わせたフロントブレーキ。装着されるホイールはRSワタナベのマグタイプを装着。ブレーキの強化にあわせてマスターシリンダーも「DR30型:スカイライン」用の1インチタイプに変更している。
リア周りは、北米輸出モデル(200SX)のオプションパーツだった貴重なリヤガーニッシュを装備しています。マフラーはステンの砲弾型、サイドマーカーも輸出仕様を装着しています。
クリアカットレンズ+HIDでキリリと引き締まったフェイスを実現。ドアミラーは当時解禁になったばかりで専用がなく、日産純正汎用を装備。今では絶版の希少品ということです。