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「ダットサン(日産):フェアレディZ」は、1969年、日本国内ではSUツインキャブレターを装備したSOHCのL20型と、当時の旧プリンス系で開発されスカイライン2000GT-Rに搭載されていたソレックスツインチョークキャブレターを3基装備したDOHCのS20型の2種類の直6 2.0 Lエンジンが設定されてデビューしました。今や世界的な日本の国産名車として知られる「ダットサン(日産):フェアレディZ」として現代でもチューニングマシンとして人気を誇っています。そして、今回登場するマシンは「ダットサン(日産):フェアレディZ」の「RB」型エンジンスワップ快適仕様です。
「S30型:フェアレディZ」のモデル編成は上述のエンジンスペック一覧から見ても分かる通り幅広く、レース仕様として開発された「S20」型ツインカムユニット搭載車の「Z432」を筆頭に、排気量をアップして「Gノーズ」と呼ばれるロングノーズスポイラーを装着した「240ZG(L型2400cc)」、輸出仕様のL型の2,600ccの「260Z」、2,800cc搭載モデル「280Z」などが存在しています。とはいえ、国内モデルの中心を占めるのは「L20」型エンジンの搭載モデルとなっています。
今回、紹介するカスタムマシンは、「フェアレディZ(S30)」をベースモデルにオリジナルの「L」型エンジンから自然吸気の「RB25DE」を搭載した1台です。制作したのは、旧車専門店として有名な愛知県の「ロッキーオート」社です。コンセプトとしては「当時、憧れていたという世代に向けて提案」というもので「フルレストア+ハイテク」搭載のコンプリート販売モデルです。このコンプリートマシンとしてのポイントは、時間やコストを省みずにフルレストアしつつ、その際には大幅なボディ補強を行って現在の交通事情にマッチするように仕上げていることです。
「ロッキーオート」社がパワーアップに走らず、自然吸気の「RB25DE」エンジンという決してハイパフォーマンスとは呼べないエンジンをユーザーに薦めるのは理由があるといいます。
シャシーや乗り手がパワーに負けると楽しいはずのカーライフが楽しくなくなってしまう場合があるためのカスタマイズということです。実際に、「S30型フェアレディZ」は、車両重量が1,000kg程度のボディです。それゆえにNAチューンの「RB25」型エンジンでも驚くほど軽快な走りを楽しませてくれるといいます。それでもエンジン本体は最高出力:240psまでチューニングされているので、L型の3Lチューンと同等と考えていい仕様となっています。しかも、快適装備はもちろん最新のフルコンで綿密に制御してどんなシーンでもセル1発始動、渋滞で水温を気にする必要もなしというセッティングが施されています。車両の内容はセミオーダーとなっており、最新AT仕様の製作例も多数あるということです。エンジン搭載にあたっては「RB26」型用の6連スロットルをインマニ加工で装着しています。そして、エンジンマネージメントは信頼性の高いHKSのF-CON Vプロを採用しています。
またストッピングパワーも十分なものとするために「R33型:スカイライン」から流用したブレーキマスター、フロントの「R32型:スカイライン」用キャリパー、前後とも15インチホイールが履けるサイズでディスクブレーキ化されているということです。また車高調整式サスペンションはオリジナルのアラゴスタで全長調整式を装着しています。
インテリアデザインとしてはダッシュボードはカーボン製のダッシュカバーとしておりオリジナルのレトロ感と現代的なスパルタンさを融合させた仕様となっています。またオートエアコン、電気式パワーステアリングも装備され快適仕様となっています。販売価格は、980万円となっています。