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多種多様なカスタムマシン、チューニングマシンが公道レースを繰り広げ、1980年代の名作となった「よろしくメカドック」。この漫画の影響でクルマ好きになった方も多いようです。今回は、「よろしくメカドック」に登場する「ホンダ:バラードスポーツ・CR-X」に注目してみます。
1983年10月に2,200㎜のショートホイールベースにファストバッククーペボディを架装した初代モデルの「ホンダ:CR-X」が誕生(当時の正式名称はバラードスポーツCR-X)。セミリトラクタブルランプで空力性能を高め、耐衝撃性に優れた軽量な樹脂製フロントフェンダーを採用して800Kgの車重を実現するなど、ホンダスポーツの技術的な挑戦が見られるモデルでした。デビュー時の搭載エンジンは、直4SOHC12バルブCVCCの1.3Lキャブ仕様と、1.5Lの電子制御燃料噴射(PGM-FI)の2種類の設定。1.5Lでも最高出力110馬力と、当時のライバルであった「AE86型:レビン/トレノ」よりも非力であったが、それより140kgも軽い車重を生かして、最高速度182.65km/h、0-400m加速は16.19秒(いずれも実測値)とエンジンスペックを超えた走りを実現。1984年には最高出力135馬力を発生する「ZC」型1.6Lの16バルブDOHCを搭載する新グレード「Si」を追加しています。その威力はすさまじく、最高速は197km/hまで伸び、0-400mも15秒20まで短縮されました。
非常にタマ数が減少しており、市場に出回ることも少なくなりました。程度が良いものを探すというよりは、市場にあれば現車をまずは見てみることがベストでしょう。程度もパーツがないとはいえ、レストアされている個体もあります。
「よろしくメカドック」に登場したカスタムマシンは、全日本ゼロヨンGP編に登場。エクステリアは、シルエットフォーミュラ仕様のエアロボディ(H.P.ALLOY+FRP)で車両重量は570kg。最初期のCVCCEW改型の1.5Lエンジン搭載車をベースに1652㏄まで排気量をアップ、さらにツインターボ化。推定馬力は270psとされていました。さらにこのエンジンをミッドシップに搭載し、後輪駆動に改造されていたマシン。軽量ボディで圧倒的な加速力を見せつけました。
「バックヤードスペシャル」というチューニングショップが、実際にミッドシップ仕様の「ホンダ:バラードスポーツ・CR-X」を製作しており、モータースポーツで活躍していたようです。とりわけミッドシップ駆動というしようからジムカーナに参戦していたようです。
また仕様やポテンシャルなどの詳細については不明ですが、搭載していたパワーユニットとなるエンジンはホンダ製のエンジンではなく、当時の「バラードスポーツ・CR-X」のライバルであった「トヨタ・レビン/トレノ(AE86型)」に搭載されていた「4A-G」エンジンだったようです。