あわせて読みたい記事:【東京オートサロン2019】BHオークション・スカイライン編3
あわせて読みたい記事:【フェアレディZ・S30/S31】悪魔のZのベースは初代モデル
あわせて読みたい記事:【ノスタルジック2デイズ 2019】特別展示の名車スペック一覧
2018年1月に初開催した「東京オートサロンオークション with BH AUCTION」。「1969年式:Nissan Skyline GT-R(PGC10型)」、「トヨタ・2000GT」などの国産旧車から「1972年式:De Tomaso Pantera Group4」、「1990年式:Nissan R90CK」、「2007年式:Spoon NSX-R GT Version」なども出品され、国産希少車を中心に16台(内1台は事前出品取り消し)が出品され、13台が落札成立となりました。最終落札総額は4億5067円(成約率86.7%)。国内初のコレクタブルカー・オークションとして初回より大きな成功を収めることができました。そんな「東京オートサロンオークション with BH AUCTION」が2019年もさらにパワーアップして開催されます。
開催は2日間となり、出品台数も第一回を大きく上回る予定です。そして、今回のオークション登場予定の出展車両(随時更新予定)は下記の通りです。
「日産:フェアレディZ」といえば、日本を代表するスポーツカーとして長年、ファンを魅了してきたモデルです。その「フェアレディZ」のルーツとなるモデルが、1967年にデビューした「ダットサン・フェアレディ(SP310系 / SR311系)」です。「Z」が付く前の初代:「フェアレディ」です。そして、「SR311 / SRL311」の「フェアレディ」のベースモデルの「SP310」は1962年にデビューし、第一回日本グランプリでクラス優勝を果たすポテンシャルを持っていました。そして、派生モデルの「SR311」は、世界のライトウエイトスポーツをリードする高性能マシンとして登場。当時のスポーツカーの代表モデルである、イギリスの「トライアンフ」や「オースティン」、「MG」などを凌駕する性能にコストパフォーマンス良さが重なり、とくにアメリカ市場での評価が高いモデルとなりました。
1967年3月に「フェアレディ1600」に追加されるかたちで「フェアレディ2000(SR311型)」に発売されたわけですが、すのポテンシャルはソレックス製のキャブレター2基を備えた新設計の直列4気筒SOHCの1,982cc、U20型エンジンを搭載していました。このエンジンスペックは最高出力:145ps/6,000rpmというもので、ハイパワーなエンジンを搭載。そして、組み合わせられたトランスミッションは、ポルシェタイプシンクロを持った5速トランスミッションを搭載していました。車体のポテンシャルは、最高速度は205km/hであり、国産初の200km/hオーバーカーとなり、高性能車としても注目を浴びることとなりました。
世界的な日本の国産名車として知られる「ダットサン(日産):フェアレディZ」は、1969年に先代モデルとなるオープンボディの「ダットサン:フェアレディ(SR311/SP310)」の後継モデルとしてデビューしました。デビューに至るまでの開発は、1960年代当時、アメリカ日産の社長であった「片山豊」氏でした。「ダットサン・フェアレディ(SR311)」でモータースポーツでは成功を収めていたものの、市場では年々厳しくなる北米の安全基準に適合できなくなると考え開発がスタートしました。自身はインタビューで「ジャガー・Eタイプのような車を造ってくれ」と要望を出したと述べており、初代モデル「フェアレディZ」のエクステリアデザインは優雅で美しいボディシルエットが描かれました。さらに「フェアレディZ」のシャシーポテンシャルは高度なもので、軽量なモノコックボディに、前後輪ともストラット式サスペンションによる四輪独立懸架を備え、市場で先行する「ジャガー・Eタイプ」や「ポルシェ・911」などと競えるほどに仕上げられました。
日本に現存してる台数10台以下とされる「S30型:ダットサン(日産)・フェアレディZ432R」です。「Z432」自体、生産台数400台ほどであり、「Z432R」ともなれば、生産台数は約50台、販売台数は約30台、そして、現存数ともなれば10台以下とされる、超希少なモデルなのです。では、今回、どれほどの価格が付くのか?近年のオークションを振り返ってみると少し予想できるでしょう。約400台弱しか生産されなかった「Z432」が2017年3月10日に行われたRMオークションに出品されたときのことです。予想落札価格は1,710万円から2,280万円とされていました。この「Z432」の個体は、日本でレストアを行い2013年にアメリカに輸出されたものでした。ホイールこそオリジナルではないもののカラーリングを含め新車同様の仕上がりとなっています。
ちなみに「Z432」のヒストリーについていえば、1969年に発売されたモデルでした。日本国内市場向けに作られたモデルであり、アメリカでは販売されていないモデルでした。そのことからも注目が高い個体となっていました。「Z432」に搭載されているエンジンはレーシングカーの「日産・R380」に搭載された「S20」型エンジンをデチューンしたユニットで、直列6気筒DOHC24バルブエンジンから最高出力:160馬力を誇り、わずか1,040kgと軽量な重量のおかげで、最高速度は210km/hまで到達するスペックを誇っていました。そして、車名の「432」は4バルブ3キャブレター2カムシャフトという意味でした。そんな「Z432」ですが、1969年の新車価格は182万円と「240ZG」の150万円より32万円増しの価格でした。そして、この「RNオークション」における落札価格は、実際には1,920万7,166円で落札されています。