あわせて読みたい記事:【RMオークション】日本の旧車も出品され世界的人気で価格が上昇
あわせて読みたい記事:【0-100km/h最速 ランキング】FRで加速最速ベスト10
あわせて読みたい記事:【国産・限定モデル】 生産台数30台以下の激レア&高額ベスト5
「フォード・GT40」といえば、名車中の名車ですが、実は1960年代、「フォード」社は企業イメージ向上のために、モータースポーツの分野で活躍することが有効であると結論付け、当時のル・マン24時間レースでは敵なしでその地位を確立していたスクーデリア・フェラーリを買収することにしたものの交渉は決裂し、失敗に終わるというヒストリーがあったのでした。その後、「フォード」社は、自社のエンジンを供給しているイギリスの「ローラ・カーズ」社と提携し、「ローラ・マーク6(ローラ・GT)」をベースとして、シャーシ製作に「アビー・パネルズ」社、ボディ設計に「スペシャライズドモールディング」社を抜擢し、新たにイギリスに設立された「フォード・アドバンスド・ビークルズ」社の製作により、「GT40」の開発が始まりました。1964年に「マーク1」が完成し「フォード・GT」というモデル名で発表されました。今では、「フォード・GT40」と呼ばれていますが、これは車高が40インチ(1,016mm)しかないことから呼ばれるようになった非公式のモデル名です。
完成した「マーク1」のスペックとしては、スチール製モノコックシャーシに、軽量のファイバーボディをかぶせ、エンジンはインディカー用に開発されていた、アルミ製の4.7L V型8気筒 OHV(最高出力:350PS)をミッドシップに搭載していました。空力などの微調整を行い最終的な性能は最高時速330km/hというものだったようです。その後「マーク1」のシャーシを強化し、加えてエンジンを4.2Lからシェルビー製の7.0Lへ変更し、最高出力:475PSまでに上げられた「マーク2」が登場しています。キャブレターをウェーバー(現マニエッティ・マレリ)製からホーリー製に変更し、また、ル・マンのレギュレーション変更に伴い、スペアタイアを搭載するためのスペースを確保するため、フロントノーズのデザインが変更されていました。
この「マーク2」モデルは1966年のル・マン24時間耐久レースに参戦し、8台が「マーク2」のワークスマシンとして、5台が「マーク1」のプライベーターとして出場し、結果は、ブルース・マクラーレン/クリス・エイモン組が優勝、さらに1-3位をGT40が独占しました。
そして、この「フォード・GT40 マーク2」は、シャシーナンバー「P/1016」で1966年のルマン24時間耐久レースで「ロニー・バックナム」、「ディック・ハッチャーソン」が348周を走り切り、3位でフィニッシュした個体です。しかも、2003年のぺブルビーチエレガンスコンテストで賞を受賞した個体です。RMオークション・モントレー(2018年8月24日から)に出品される予定となっており、予想落札価格は、13億円以上となっています。