あわせて読みたい記事:【ダッジ・チャージャー】ジャミロクワイ等セレブ所有歴の車が競売
あわせて読みたい記事:【フェラーリテスタロッサ】マイケル・ジャクソンのワンオフモデル
あわせて読みたい記事:【007ゴールドフィンガー】劇中車アストンマーティンDB5発見
「RMサザビーズ」が世にも珍しいフェラーリのワゴン(シューティングブレーク)をオークションに出品する、と発表しました。これは1965年製の「フェラーリ・330GT 2+2」をカスタマイズしたもので、そのモデル名も「フェラーリ330GTシューティングブレーク」と命名されています。実はこの個体、オークションに登場するのははじめてではなく、過去にも競売にかけられた経験がありました。なお、この車両は納車後にカスタムされたものとはいえ、コーチビルダーの「ビグナーレ」社が手がけた由緒正しいカスタマイズマシンで、もともとは「ハリウッド映画ポスターの父」である「ボブ・ピーク」氏が発注したものでした。フィンタイプの前後のグリルが特徴的なデザインです。ベースモデルが1965年モデルということもあり、ボディラインやメッキパーツがレトロな雰囲気を醸し出して、オシャレに思えます。
同氏が売却したのちも度々オーナーが変わり、1970年台には300万円ほどで販売されていたこともあったそうですが、その後は「消息不明」になっていたようです。
再発見されたのは1995年で、フランス人の「ジャン・クロード・パトゥロー」氏がこれを探し出して購入していました。その後レストアされて「ヴィラ・デステ」にて展示されたこともあったとされています。しかし、その後には間もなくオークションにおいて、4,500万円ほどで落札されたという記録が残っています。
さらにその後は、「ジャミロクワイ」のフロントマン、「ジェイ・ケイ」氏が購入したことでも知られ、その後、数人のオーナーの手を経て今回の出品となります。そして、興味深いことに売買されるたびに価格を上げており、今回は1億1,000万円程度で落札されるのでは、と言われているようです。
なお、フェラーリのワゴンはこれだけではなく、「デイトナ(365GTB/4)」のワゴン仕様も存在しています。
これは当時、アメリカの建築家がコーチビルダーに作らせたもの、とされています。リアのクォーターパネルからテール部分が複雑な曲面を描き、パネルのカスタマイズにボディラインを崩さない素晴らしいテクニックが見られます。フロントセクションを見なければ「フェラーリ」のカスタマイズマシンとはわからないでしょう。
そのほかに知られるのはブルネイ国王の「フェラーリ・456ワゴン(シューティングブレーク)」でしょうか。これは「ピニンファリーナ」社がカスタムしたものだと言われています。