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映画「007」シリーズの中で1964年公開の映画「007 ゴールドフィンガー」において、当時のジェームズ・ボンドである「ショーン・コネリー」氏がドライブした「アストンマーティン・DB5」が、これまで行方不明となっていたが、なんと発見されたとの報道があり注目されています。しばらくの間、行方不明となり失われていたということになりますが、この発見されたされる「アストンマーティン・DB5(シャシーナンバーDP/216/1)」は、映画の撮影終了後にカーコレクターである「リチャード・ロージー」氏が購入(12,000ドル)しています。その後、「リチャード・ロージー」氏はカーコレクターの「アンソニー・パグリーズ三世」に「250,000ドル」で売却しています。「アンソニー・パグリーズ三世」は、この「アストンマーティン・DB5(シャシーナンバーDP/216/1)」購入後、空港の格納庫内に保管していたものの、1997年6月、不幸にも盗難に遭うことになり行方不明となったというわけです。
その際には様々な調査がなされたものの、警報が一切作動せず、この盗難は綿密に計画されたものだとされ、結局「アストンマーティン・DB5(シャシーナンバーDP/216/1)」は、行方不明となりました。保管も非常に厳重で車軸にチェーンを巻き、トラックで周囲をガードしていたのに盗難されたというのです。その後は、様々なウワサが流れ、もっとも信じられていたのは「フロリダの海に沈められた」というものでした。しかし、つい最近になって「盗難後、ずっと中東に保管されていた」というのが今回報道されている内容となっています。
なお、この情報の発信元は「Art Recovery International」社で、名前からすると芸術品の復元を行っているのかもしれません。経緯としては「マスタング・ブリット」同様にレストアを依頼され、シャシーナンバーを照合したら「盗難品で、かつ”あの”ゴールドフィンガーDB5だと判明した」ということになりそうですが、今のところ事実関係等は公表されておらず、真相究明にはしばしの時間がかかりそうだということです。
実は、「007 ゴールドフィンガー」用に用意された「アストンマーティン・DB5」は合計で4台ということです。撮影用2台、プロモーション用2台となっており、今回話題となっているのはメインとして撮影に使用されたもので、もう一台の撮影用は2010年にオークションにて4億5,000万円の値をつけて落札されています。このオークションで4億5,000万円の値をつけた個体は、現在でも存在しておりコレクターの「ハリー・イエッギー」氏が購入したものです。残る宣伝用の2台は撮影に使用されることはなく、一台は個人コレクターが2006年に2億3,000万円で購入し、もう一台はオランダはハーグにある博物館に所蔵され、いずれも現存が確認されています。
劇中に登場した「アストンマーティン・DB5」について、設定だと「防弾ガラス」「可変ナンバー(通常はBMT216A)」「カーナビゲーション(発振器追跡器)」、「防弾プレート」、有名な「イジェクションシート」等が装備されています。なお「007 スカイフォール」には、「007 ゴールドフィンガー」と同じ仕様の「アストンマーティン・DB5」が劇中に登場したことで話題になりました。