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イギリスの自動車メーカー「アストンマーティン」のメンテナンスやレストアを手掛ける部署である「アストンマーティン・ワークス」は、1970年製「DB6 MkIIヴォランテ」をベースに電気自動車(EV)化したコンセプトモデルを発表しました。2018年にラグジュアリーセダンをベースにした同メーカー初の電気自動車「Rapide E」(ラピードE)の詳細を発表したアストンマーティンですが、今回公開された一台はその最終段階の開発中に得た知識と、最先端の技術が採用されています。
イギリスは、2017年に“ガソリン車とディーゼル車の新規販売を2040年から禁止する”と発表していますが、アストンマーティンはそうした環境を汚染したり、気候を不安定にさせる廃棄物を排出しない「ゼロエミッション」への転換が進む現在のクルマ業界の流れに対応するため、クラシックカーを電動化しているのです。クラシックカーに搭載可能な「カセット」式の電動パワートレインを開発中と発表したのだ。これは電動パワートレインのアセンブリをまるごと既存のアストンマーティン車に搭載でき、しかもお望みなら元の内燃エンジンに戻すことも可能だという。簡単に交換可能ということで、同社では「カセット」と呼んでいるそうだ。この電動パワートレインの載せ換え第1号車となった、1970年型「DB6 Mk II ヴォランテ」ですが、純正のエンジンとトランスミッションのマウントに、モーターとバッテリーセルを内包したこのカセットが固定されている。インテリアもまったく変わっていない。アストンマーティンによれば、モーターとバッテリーの管理状況を表示する小さなスクリーンが追加されるというが、写真では確認できません。オリジナルのインテリアに現代的な要素を取り入れたジャガー「Eタイプ ゼロ」コンセプトとは全く対照的な仕上がりです。
貴重な存在であるクラシックカーの外観や内装、メーター類などのデザインはそのままに、将来的に法律が変わった場合でも実走できるように「ヘリテイジ・EVコンバージョン」を開発しました。
今回の「DB7 MkIIヴォランテ」EVの発表に際し、「アストンマーティン・ワークス」の社長である「ポール・スパイヤーズ」氏は次のように述べています。「古典的なアストンマーティンのクラシックカーを、電気の力で走らせることはユニークなことであり、多くのユーザー、特に都心部に住んでいる人々にとっては非常に魅力的なものになるでしょう。我々は、EV化されたクラシックカーを所有し運転することで、ユーザーの貴重なコレクションに別次元の価値が加わると予想しています。」とコメントしています。