【インテグラタイプR】ホンダ純正チューンドだったDC2/DB8

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【インテグラタイプR】ホンダ純正チューンドだったDC2/DB8

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現在では、スポーツモデルのクルマもFF駆動が多数ですが、1990年代前半はドリフトが全盛で「S13:シルビア/180SX」「R32:スカイラインGTS-t」、「AE86:レビントレノ」などでスポーツモデル=FR(後輪駆動車)という認識で、当時はFF(前輪駆動)=ホンダ・スポーツモデルという時代だったと思います。そのような中、本気の「FF(前輪駆動)」モデルとして「ホンダ:インテグラタイプR(DC2)」が1995年に、3代目モデルの「インテグラ(DC1)」の派生モデルとして「タイプR」がデビューしました。「ホンダの本気」、「メーカーの本気」が世間に知れ渡ることになったデビューといえましいた。それまでは、FF駆動のスポーツモデル=アンダーステアというのが定番だったのに対し、「ホンダ:インテグラタイプR(DC2)」は描いたラインをトレースしながらシャープに曲がるといえるモデルに仕上げられていました。

実際、当時のスポーティモデルの後輪駆動車と比較してもよく曲がるセッティングになっていたので、FF嫌いなドライバーを驚かせたといいます。そして、VTECエンジンの搭載です。ベースの「B18C」エンジンが、すでにリッター100馬力を達成している高性能エンジンだったのに、そのレブリミットを400回転上げて8400回転まで回し、圧縮比も10.6から11.1までアップさせていました。しかも、ポートの段付き修正を手作業で行う(初期型)などの手を加え、NA(自然吸気)1.8リッターの市販車で、200馬力の大台に乗せるというスペシャルエンジンに仕上げられていました。カムカバーに赤の結晶塗装が施されたこのスペシャルなエンジンは、パワーだけでなくレスポンスも大変良いエンジンでした。

さらに車両重量1060㎏の軽量ボディと相まって、ターボ車にも引きをとらない動力性能を持っていたのです。シャーシも徹底的にチューニングされ、ボディ各所の板厚を増してあるほか、パフォーマンスロッドも各部に追加。剛性アップ等のために25㎏の重量増があったにもかかわらず、トータルでは65kgの軽量化を達成しているという軽量化が図られていました。またトランスミッションは、エンジンの高回転化に合わせて2−5速がローレシオ化されクロスレシオとなった5速MTで、トラクション性能の向上のためヘリカルLSDが装着されていました。

足回りも車高をベース車よりも15mm下げ、スプリング、ダンパー、スタビライザーをそれぞれ強化。ヘリカルLSDも標準装備となり、ダンパーマウントやエンジンマウントまで強化タイプに変更され、タイプRに新たに開発されたパーツの総数は、大小60点にも及んでいました。インテリアは内装にレカロシートやモモのステアリング、チタンシフトノブ、フルスケール10,000rpmのタコメーターを備えたイエロー指針のメーターまで用意され、赤いホンダのエンブレムがポイントとなっていました。

軽量化のため、標準ではエアコン、オーディオ類(アンテナ、時計なども含む)、リアワイパー、遮音材などは省かれており、フロントガラスもベースモデルより薄く、バッテリーも軽自動車向けのものに換装され、逆にモノコックフレームの一部は鋼板が厚くされるなどの補強がされていたのでした。前期型では、SRSエアバッグ装備の有無でステアリングの変速比が異なっており、SRSエアバッグ装備のないモデルではよりクイックなステアリング変速比となっていました。

これらは部品の共有化が命題の開発関係者にとっては異例のことで、この「ホンダ:インテグラタイプR(DC2)」は、1998年に後期型の「98spec」が登場しています。2001年まで生産され、4ドアモデルの「DB8」とともに人気を博し、他メーカーのスポーツモデルからインテRに乗り換える人も多かったほどです。


「ホンダ:インテグラタイプR(DC2)」:モデル経緯

  • 1995年10月16日: 3代目インテグラのスポーツバージョンとして3ドアクーペ(DC2型)と4ドアハードトップ(DB8型)が発売。
  • 1998年1月29日: 発売された後期型(98タイプRあるいは98specと呼ばれる)では、タイヤ幅のワイド化(195→215)、ホイールのインチアップ(15→16inch)、ホイールナットも4穴から5穴に変更、ブレーキローターの大径化、ステンレス製4in1等長エキゾーストマニホールド、ヘッドライトのHIDランプ化、モノコックの高剛性化、足回り、ECUの見直し、ファイナルギヤレシオのローレシオ化などの変更が行われた。これにより前期型よりも走行安定性が高まったが、面白味では後退したと評価される場合もあった。
  • 1999年12月16日: 00specあるいは99specと呼ばれる初代タイプRの最終型が発売された。平成10年アイドル規制に対応し、型式が変更となった(E-DC2→GF-DC2、E-DB8→GF-DB8)。 動力性能は98specから変更がないものの、専用スポーツペダル、専用カーボン調パネル、電動格納式ドアミラー、キーレスエントリー、デジタルクロック、オートアンテナ、AM/FM電子チューナー&CDステレオ+6スピーカー、プライバシーガラスなどを標準装備した「タイプR・X」が追加された。センターコンソール上に製造順を表すシリアルナンバーの刻印が導入された。

ホンダによれば、インテグラTYPE Rは、下記の内容がポイントとなっています。

  • 「概要」:運動性能を極限まで追求した「NSX TYPE R」で高い評価を得たホンダの「TYPE R」を、身近なライトウエイトクラスの「インテグラ」をベースに開発。「NSX TYPE R」と同様の手法を用い、レーシングカーのテイストと圧倒的なドライビングプレジャーを獲得、究極のFFスポーツモデルを目指した。
  • 「動力性能」:高出力、高トルクとともにドライバーの意志に即応する高回転の伸びとピックアップを重視した「1800ccDOHC VTEC TYPE R 専用エンジン」を新たに開発。最高出力200PS/8,000rpm、自然吸気エンジンとして世界最高峰の「リッター当たり111PS」を実現。
  • 高圧縮比を実現するピストン ・混合気の流量を拡大する吸排気損失低減
  • 追従性を高めたバルブメカニズム ・徹底したフリクションロスの低減
  • パーツの高精度化 ・徹底した軽量化
  • 「操縦性能」:低重心、小ロールでアンダーステアを感じさせないリニアで小気味よい旋回性や、ドライバーの意志に俊敏に応えるダイレクトステアリングフィールを実現。
  • ロール剛性を強化したハードセッティングサスペンション
  • パフォーマンスロッドを追加するなど、ボディ剛性を強化
  • トラクション特性を高めるトルク感応式ヘリカルLSDの採用
  • ポテンザRE010専用ハイグリップタイヤ
  • 15.7:1のクイックステアリングギアレシオ
  • 「感覚性能」:スポーツテイストを高めるスパルタンなインテリア&エクステリアを採用。
  • ホールド感を高めるレカロ社製バケットシート
  • 350mmの小径MOMO社製皮巻ステアリングホイール
  • ショートレンジチタン製シフトノブ ・専用仕様のメーターパネル
  • 高速安定性を高める専用フロントチンスポイラー及びリアスポイラー
  • 1.3kg/本のバネ下重量の軽減を実現した軽量専用アルミホイール
  • (出典:www.honda.co.jp)

「ホンダ:インテグラ TYPE R(3ドアクーペ)」:スペック

  • 型式:E-DC2
  • 全長 × 全幅 × 全高:4,380mm × 1,695mm × 1,320mm
  • ホイールベース:2,570mm
  • トレッド(F/R):1,480mm / 1,470mm
  • 重量:1,060kg
  • エンジン型式:B18C
  • エンジン形式:直列4気筒 DOHC 16バルブ(VTEC)
  • ボア × ストローク:81.0mm × 87.2 mm
  • 排気量:1,797cc
  • 圧縮比:11.1
  • 最高出力:200ps / 8,000rpm
  • 最大トルク:18.5kgm / 7,500rpm
  • トランスミッション:5速MT
  • サスペンションシステム(F/R):ダブルウィッシュボーン
  • ブレーキシステム(F/R):ベンチレーテッドディスク / ディスク
  • タイヤサイズ:195/55R15 84V
  • 販売価格(当時):224万円~

「ホンダ:インテグラ TYPE R(4ドアハードトップ)」:スペック

  • 型式:E-DB8
  • 全長 × 全幅 × 全高:4,525mm × 1,695mm × 1,355mm
  • ホイールベース:2,620mm
  • トレッド(F/R):1,480mm / 1,470mm
  • 重量:1,100kg
  • エンジン型式:B18C
  • エンジン形式:直列4気筒 DOHC 16バルブ(VTEC)
  • ボア × ストローク:81.0mm × 87.2 mm
  • 排気量:1,797cc
  • 圧縮比:11.1
  • 最高出力:200ps / 8,000rpm
  • 最大トルク:18.5kgm / 7,500rpm
  • トランスミッション:5速MT
  • サスペンションシステム(F/R):ダブルウィッシュボーン
  • ブレーキシステム(F/R):ベンチレーテッドディスク / ディスク
  • タイヤサイズ:195/55R15 84V
  • 販売価格(当時):226万円~

「中古価格」

「ホンダ:インテグラタイプR(DC2)」は、走行距離10万kmオーバーの過走行の個体が多いですが、無事故であれば150万円以上が平均で、後期型の10万km以下の個体であれば200万円以上の個体も増えてきました。これからは、値が下がることはないと思われ中古価格は高騰に転じていくことでしょう。

  • 中古価格(平均相場):170万円前後
  • 最低価格:70万円~
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管理人:CIMASHIMA

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幼い頃に近所にあったDR30スカイラインのスーパーシルエット仕様に衝撃を受けて、車の魅力に取りつかれる。その後、行きつけの駄菓子屋のオバちゃんが910ブルーバードnismoバージョンを購入し車好きが加速。そして、憧れだったDR30を免許取得後に購入し、イジって乗り回すもエンジンブローで最期を迎えてしまう。今となっては思い出となるも旧車やカスタムマシンなど、今も気になるマシンは数知れず。そんな世界の名車やカスタムマシンたちの情報をお届けするブログです。

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