【日産 スカイラインGT-R(BNR32)】スカG神話、再び!

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【日産 スカイラインGT-R(BNR32)】スカG神話、再び!

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「プリンス スカイライン2000GT-B(S54B)」から始まった「スカイライン神話」は、「ハコスカGT-R(PGC10 / KPGC10)」によるツーリングカー選手権における49連勝によって伝説を築き、スカイライン=モータースポーツの図式が構築されました。

その後、「KPGC110型 GT-R(ケンメリGT-R)」はレース界には登場せず、モータースポーツ界に再び姿を現したのは、「スカイライン 2000RSターボ(KDR30)」のグループ5仕様「スカイライン スーパーシルエット」でした。

強烈なインパクトと速さを持ち合わせながら「KDR30(3本グリル / 鉄仮面)」モデルは、エンジンが「FJ20型」であり、DOHCではあるものの、4気筒エンジンのために「GT-R」のモデル名は与えられませんでした。

その後の「スカイライン GTS-R(HR31)」も「RB20DET-R」の直列6気筒DOHCでしたが、次期モデルの「R32型:スカイライン」での「GT-R」復活に向けての開発ベースとして活躍するにとどまりました。

そして、満を持して1989年5月22日に、8代目スカイラインが発表され、「GT-R(BNR32型)」1989年8月21日発売されました。実に先代「KPGC110型:GT-R」から16年ぶりとなる「GT-R」モデルの復活であり、当時の「日産」で行われていた「901運動」の集大成として開発されました。

1990年にはグループA参戦マシンのホモロゲーション用モデルとして500台限定で「GT-R NISMO」が発売され、同年より「H31型:スカイラインGTS-R」に替わり参戦した全日本ツーリングカー選手権においてデビューウィンを果たすこととなり、ここからスカイライン神話の連勝記録が再び始動します。参戦初年度でありながら、年間を通して「カルソニック・スカイライン」を代表とする「スカイライン GT-R(BNR32型)」の強さを印象付け、世界中で最強を誇っていた「フォード・シエラRS500」を全日本選手権から駆逐し日本国内のみならず、日本国外の自動車レースも席巻していったのでした。

その後、「全日本ツーリングカー選手権」がFIAのクラス2規格(排気量2,000ccまでの4ドアセダン車両をベースにしたJTCC)で行われることが決定したため、1993年以降は全日本GT選手権に戦いの場を移すこととなっていきます。ほかに「グループA」より改造範囲の狭い「グループN」に対応するため、主にブレーキ系の性能を向上させた「Vスペック・VスペックII」が発売されています。


「専用装備」

この「スカイライン GT-R(BNR32型)」は、「ATTESA E-TS」、「Super HICAS」といった当時の最新テクノロジーに加えて、エンジンに専用設計された「RB26DETT型」エンジンを搭載しました。「RB26DETT型」エンジンは、国内モータースポーツのグループA規格のツーリングカーレースの最高峰、「全日本ツーリングカー選手権(JTC)」のレギュレーションに対応させた専用設計でした。エンジン以外のGT系ベースモデルとのエクステリアデザインの違いは、専用16インチアルミ鍛造ホイール、前後フェンダーのオーバーフェンダー化、アルミ製フロントフェンダーおよびアルミ製ボンネット採用、フロントグリルの追加、専用フロントバンパー、専用リアウィングです。


「パワートレイン」

「スカイライン GT-R(BNR32型)」の最大の特徴は、当時の最新装備が多数採用されたことであり、「ハコスカGT-R(PGC10型/KPGC10型)」から「ケンメリGT-R(KPGC110型)」まで自然吸気エンジン(NA)かつ後輪駆動(FR)であった「GT-R」が、この「スカイライン GT-R(BNR32型)」では、ツインターボエンジンである「RB26DETT型」が専用に開発、搭載され、足回りも「ATTESA E-TS」、「Super HICAS」を搭載し、駆動方式がFRから4WDとなったことです。

その中でも「RB26DETT型」エンジンは、「S20型」エンジンと同様にモータースポーツ参戦を前提に開発されていたものであったために、市販車の平均的な水準をはるかに上回るエンジン強度を誇り、最大出力:280PS、最大トルク:36kgf·mを達成するなどハイパワーエンジンとなっています。そして、足回りの「ATTESA E-TS」も、基本的には後輪を駆動させ、前後4輪の車輪速度センサにより、トルクを前輪に0:100 – 50:50の範囲で配分するセッティングとなっています。そのためコーナリングでは、後輪駆動車のような走りが可能となっています。


「グレード設定」

  • ボディカラーのバリエーションはイメージカラーとなる「ガングレーメタリック(KH2)」、「クリスタルホワイト」、「ジェットシルバーメタリック」、「レッドパールメタリック」、「グレイッシュブルーパープル」、「ダークブルーパープル」など、前期モデル、中期モデル、後期モデルで計8色販売されました。なお当初「ダークグリーンM(DH0)」での販売も予定されており発売前の販促カタログにも掲載されていたものの、カラーと共に試作車も作られたにもかかわらず、このカラーでの「GT-R」が販売されることはありませんでした。なお「ダークグリーンM(DH0)」は、中期以降の「GTS」グレードにて採用されています。
  • 「ベースモデル」:標準グレード。車両重量は、前期型は1,430kg、中・後期型は1,480kgとなっています。
  • 「GT-R NISMO」:1990年の全日本ツーリングカー選手権初戦に合わせて500台限定で生産されたGr.A参戦マシン用ホモロゲーション用モデルです。モデルコードは「KBNR32RXFSL-RA」というものです。セラミックタービンからメタルタービンへ変更されており、それに合わせてエキゾーストマニホールドも専用品を装備しているほか、「エアコン」、「オーディオ」、「リアワイパー」、「ABS」、「インタークーラーグリル」が外され、前期型の1,430kgより軽量化が図られています。また、エクステリアでは冷却効率の改善を図るためボンネット先端のグリル上部に吸気流入量増加を狙ったフードトップモールおよびフロントバンパーに開口箇所を追加(通称「ニスモダクト」)、空力特性の改善のためサイドシル後部にはリアタイヤ周りの整流を目的としたプロテクターが装着され、リアには小型のリアスポイラーが装備されています。
  • 「Vスペック」:1992年2月のマイナーチェンジ時の際に登場したモデルです。ベースモデルのフロントブレーキローター径:296mmに対して324mmへ拡大、リアブレーキローター径:297mmに対して300mmにそれぞれ大径化し、「ブレンボ製ベンチレーテッドディスク(フロント:4POT、リア:2POT)」と「BBS製 225/50R17インチホイール」を装備した上位グレードモデルです。これに合わせてサスペンションのセッティングと、「ATTESA E-TS」のロジックパターンが変更されており、車両重量:1,500kgとなっています。
  • 「N1」:1991年7月19日発売された「N1耐久レース(現在のスーパー耐久)」での使用を見越し設計されたモデルです。基本的には快適装備の除去やABSレスなど、「GT-R NISMO」モデルと同様のものであるものの、エンジンブロックの肉圧を増加させ、出力アップによる耐久性を持たせた「N1仕様のRB26エンジン」、「NISMO純正ホイール」、「NISMO製ステアリング」、「マフラー」、「ストラット・タワーバー」、「大型ブレーキローター(これによるピンホールの廃止、ブレーキ導風板の追加)」、「角型2灯式ハロゲンヘッドランプ」への換装が行われています。また、ボディカラーは「クリスタルホワイト」のみとなっています。後に「Vスペック」モデルが発売されると同時に、「ブレンボ製ブレーキ」が追加された「Vスペック」準拠の「VスペックN1」となりました。
  • 「VスペックII」:1994年2月に発売され、コーナリングスピードの向上を図るため、「Vスペック」モデルのタイヤを245/45R17に変更しています。

「年式別モデル変更」

  • 1989年5月22日:8代目スカイライン発表。GT-RとGTS-4は8月発売のアナウンスが行われました。
  • 1989年8月21日:スカイラインGTS-4と共に「スカイラインGT-R」が販売を開始します。
  • 1990年3月11日:ホモロゲーションモデルの「GT-R NISMO」が限定500台で発売されます。
  • 1991年8月20日:マイナーチェンジが行われ、中期型となります。「衝突安全装備の補強材(サイドインパクトビーム)」を追加したことから、重量が50kg増の1,480kgとなっています。また、ヘッドランプが「H3」から「H1」に大型化され、クランクシャフト形状、シリンダーブロックの補強が行われています。また、シートベルト警告灯、エアバッグ設定の追加、ボディカラーとして「クリスタルホワイト」、「スパークシルバーメタリック」、「グレイッシュブルーパール」が追加されています(これに伴い、ジェットシルバーメタリックが廃止されました)。
  • 1993年2月3日:2回目のマイナーチェンジにより、後期型となりました。クラッチがプッシュ式からプル式になり、トランスミッションのシンクロメッシュ改良が行われました。1994年モデルではリアデフカバーが「日産 ローレル」と同じタイプへ変更されています。また、同時に「Vスペック」モデルと「VスペックN1」モデルを追加しています。
  • 1994年2月14日:「VスペックII」モデルの販売が開始されました。
  • 1994年11月7日:生産終了。以降は在庫分のみの対応となり、総生産台数:4万3,934台となっています。
  • 1994年12月:販売終了。

「ウィークポイント」

  • しかし欠点として、「RB26型」エンジンはエンジンブロックが丈夫さと引き換えの鋳鉄製であるために車両重量が増加することになってしまいました。そしてフロントヘビーな配分と、「ATTESA E-TS」などのデバイスシステムが災いし、標準装備のブレーキではハードな走行に耐え切れず、レース参戦初期には強いアンダーステアに悩まされ、ブレーキフェードによるリタイアが見られていました。その後の対策として、「Vスペック」モデルでは、より大型のブレンボ製ブレーキキャリパーが採用されています。それでもフロントヘビーの特性からアンダーステアの問題は軽減されたものの、解消するには至っていません。

「中古車相場」

  • 新車価格:431万円~529万円
  • 中古価格:130万円~880万円

「日産 スカイラインGT-R(R32型)」:スペック

  • 型式:E-BNR32型
  • 全長 × 全幅 × 全高:4,545 × 1,755 × 1,340(mm)
  • ホイールベース:2,615(mm)
  • トレッド(F/R):1,480 × 1,480(mm)
  • 車両重量:1,430(kg)
  • エンジン型式:RB26DETT型
  • エンジン形式:水冷直列6気筒DOHC ICツインターボ
  • 排気量:2,568(cc)
  • ボア × ストローク:86.0 × 73.7(mm)
  • 圧縮比:8.5:1
  • 最大出力:280ps / 6,800rpm
  • 最大トルク:36.0kgm / 4,400rpm
  • トランスミッション:5MT
  • 駆動方式:4WD
  • サスペンション(F/R):マルチリンク
  • ブレーキ(F/R):ベンチレーテッドディスク

まとめ

デビュー当時からモータースポーツ界、ストリートでの活躍によって数々の伝説を残し、スカイライン神話の復活となった「日産 スカイラインGT-R(BNR32型)」は、日本の名車として現在でもクルマ好きを魅了しています。

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名前:シマシマ 
出身:福岡(1979年生)

博多の豚骨ラーメンと博多明太子で育ち、自然界に興味を持ち、島の生活に憧れ、国境の島「対馬」に移動。現在、「自営」を行なっており、家族で島の美しい海や山、面白い動植物に囲まれ、島のライフスタイルを楽しんでいます。車やバイクも好きなので趣味で遊んでいます。島のライフスタイルや気になる情報などをご紹介しています。