「マツダ サバンナGT(RX3)」GTR神話を崩したロータリー

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「マツダ サバンナGT(RX3)」GTR神話を崩したロータリー

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モータースポーツにおいて神話とさえいわれている「スカイライン GT-R(PGC10 / KPGC10)」による連勝記録をストップ(1971年12月の「富士ツーリストトロフィー500マイル」レースで「10A型」ロータリーエンジン搭載モデルが「日産 スカイラインGT-R(ハコスカ:KPGC10)」の連勝記録を止めた)させた「マツダ サバンナGT(RX-3)」ですが、モデル名の由来は「熱帯の草原地帯」に因むものです。

  • (出典:high-top-fade.blogspot.jp)

「マツダ」社において第5弾モデルのロータリーエンジン搭載車として、1971年9月より発売されました。

  • (出典:high-top-fade.blogspot.jp)

開発コードは「X808」というもので、ボディタイプは「セダン」と「ファミリア ロータリークーペ」の後継車種モデルとしての「クーペ」が用意されました。その後、「ステーションワゴン」の「スポーツワゴン」が追加されました。輸出名は「RX-3」です。

  • (出典:high-top-fade.blogspot.jp)

「前期型:S102系(1971年-1973年)」

初期のモデルはパワーユニットに「10A型」ロータリーエンジンを搭載して組み合わせられるトランスミッションは4MTのみとなっていました。サスペンションシステムはリアのショックアブソーバーをバイアスマウントしていたことが特徴でトルクロッドをなくしていました。最大出力:105psとなっています。ロータリーエンジンを搭載するということで、全グレードにブレーキシステムはディスクブレーキを標準装備していました。

今では、超レアなモデルといえる「スポーツワゴン」モデルが1972年1月にはグランドファミリアバンをベースにロータリーエンジンを搭載して登場しています。

さらに1972年9月に発売された「日本GP」優勝車の市販バージョン「マツダ サバンナGT」に最高出力:120psの「12A型」ロータリーエンジンが搭載されました。エンジンのパワーアップに伴いサスペンションも強化され、トランスミッションは5MTが搭載されました。1971年12月の「富士ツーリストトロフィー500マイル」レースで「10A型」ロータリーエンジン搭載モデルが「日産 スカイラインGT-R(ハコスカ:KPGC10)」の連勝記録を止めた事、値段が比較的安価であった事で、コストパフォーマンスに優れたスポーティーカーとして人気が上昇していました。


「後期型:S124系(1973年-1978年)」

1973年6月に「サーマルリアクター」を装着した「12A型」ロータリーエンジンを搭載した、昭和50年度排出ガス規制適合車の「AP」をシリーズに加えました。1974年11月には「10A型」ロータリーエンジン搭載車がカタログ落ちし、「12A型」ロータリーエンジンに換装し「GT」モデルを含めた全車が昭和50年度排出ガス規制に適合するようになりました。1975年10月にマイナーチェンジを受けて昭和51年度排出ガス規制に適合するものの、後継モデルとなる「マツダ サバンナRX-7(SA22C)」が登場する形で1978年に製造中止ています。


「モータースポーツでの活躍」

  • 1971年:TS仕様の「マツダ サバンナGT」のサーキット試走を開始しスポーツキットの開発がスタートします。「FISCOサーキット」におけるテストの時にスキー連盟からの依頼により屋根の部分にスキーヤーを載せてストレートを走行し、スキーヤーに実際にかかる風圧の体験試験を実施しています。
  • 10月10日:「富士グランチャンピオンシリーズ(富士GC)」の第5戦のツーリングチャンピオンレースBにマツダワークスから3台が参戦し寺田が4位入賞する健闘を見せました。
  • 11月7日:「全日本鈴鹿ゴールデントロフィーレース」にマツダワークスから参戦し増田が総合4位/クラス2位に入賞しています。
  • 12月12日:「富士ツーリストトロフィ500マイル(富士TT)」に参戦しました。マツダワークス サテライトチームから出場し、増田/加茂組が総合優勝を獲得し、伝説の「日産 スカイラインGT-R(ハコスカ:KPGC10/PGC10)」の50連勝を阻止しました。
  • 1972年:3月18日においては「マツダ RX3」のTS認定完了(TSの規定生産台数をクリアしJAFの認定取得)以降、「12A型」ロータリーエンジン搭載モデルの「マツダ RX3」でのTSレース参戦が可能となりレースを席巻し始めることとなります。
  • 5月3日:「1972日本グランプリTS-bレース」に「マツダ RX3」で出場し、1 – 3位まで表彰台を独占し日産ワークスの「スカイラインGTR(ハコスカ:KPGC10/PGC10)」を撃破します。マツダは、ワークスチームとして「MMS(マツダ モータースポーツ)」を結成した最初の参戦であり、片山氏は、ポールtoフィニッシュで優勝しています。(1位:片山RX3 / 2位:武智カペラ / 3位:従野RX3)
  • 7月2日:「富士の日本オールスターレース」のTS-bレースに従野が出場し、優勝しています。
  • 8月20日:「全日本鈴鹿300kmツーリングカーレース」のII部門(T-IIクラス)に出場し、従野が総合優勝を獲得しています。
  • 9月3日:「富士GCシリーズ富士インタ200マイルレーススーパーツーリングTCクラス」に片山マツダから従野が参戦し予選1位/決勝4位を獲得しています。このレースの優勝は、日産ワークスの「スカイラインGTR」の北野でした。この従野のマシンは、リアの板バネを1枚にしてリアアクスルをリンクで支えワットリンクを追加したサスペンションを持つ仕様でした。この仕様にしたために従野のマシンのガソリンタンク変形が発生しガス欠状況が発生して後半スローダウンしてしまっています。このトラブル発生前までは、日産ワークスの「スカイラインGTR」の北野とデッドヒートを繰り返していました。
  • 10月18日:「富士GCシリーズ」のTSにMMSから参戦し予選でツーリングカーとして富士の6kmコースで初めて2分の壁を破るポテンシャルを発揮しています。従野がPP獲得、日産ワークスの「スカイラインGTR」の黒沢も2分の壁を切ることに成功しています。(予選:1位従野RX3/2位黒沢GTR/3位片山RX3の3名が2分の壁を破る)日産ワークスの「スカイラインGTR」との死闘のすえ表彰台を確保(優勝は、増田のカペラ)以降日産ワークスの「スカイラインGTR」は、TSレースから引退することになりました。実に1972年5月3日の「1972日本グランプリTS-bレース」に「マツダ RX3」で出場し、1 – 3位まで表彰台を独占し日産ワークスの「スカイラインGTR(ハコスカ:KPGC10/PGC10)」を撃破し「マツダ RX3」は伝説を崩し、自らはその後、1978年までに100勝を達成しています。

「マツダ サバンナGT(RX-3)」:スペック

  • 型式:S124A型
  • エンジン形式:水冷直列2ローターエンジン
  • エンジン型式:12A型
  • 排気量:573cc ×2
  • 圧縮比:9.4:1
  • 燃料供給システム:4バレルキャブレター
  • 最高出力:120PS / 6,500rpm ( gross )
  • 最大トルク:16.0kgm / 3,500rpm ( gross )
  • 全長:4,065mm
  • 全幅:1,595mm
  • 全高:1,335mm
  • トレッド(F/R):1,300mm / 1,290mm
  • ホイールベース:2,310mm
  • 車両重量:885kg
  • F:マクファーソンストラット / コイル
    R:リジット / リーフ(ワットリンク付き)
  • ブレーキ(F/R):ディスク / リーディングトレーディング
  • 最高速度:190km/h
  • 0-400m加速:15.6秒(2名乗車時)

「中古車相場」

今や超希少車となっている「マツダ サバンナ(RX3)」は、中古車として市場に出てくることも稀で、販売されるとしても250万円~ASKというのが実情のようです。今後もヒストリーや希少性から価格は高騰していくことは間違いないでしょう。

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名前:シマシマ 
出身:福岡(1979年生)

博多の豚骨ラーメンと博多明太子で育ち、自然界に興味を持ち、島の生活に憧れ、国境の島「対馬」に移動。現在、「自営」を行なっており、家族で島の美しい海や山、面白い動植物に囲まれ、島のライフスタイルを楽しんでいます。車やバイクも好きなので趣味で遊んでいます。島のライフスタイルや気になる情報などをご紹介しています。