【自然】 時速100kmで泳ぐメカジキとケチャップの関係とは?

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【自然】 時速100kmで泳ぐメカジキとケチャップの関係とは?

 
油を分泌して自らをコーティング、水の抵抗を減らす

 突き出した吻(ふん)で水を切り裂き、時速100kmで泳げるとも言われる魚、「メカジキ(Xiphias gladius)」について新たな発見が明らかになりました。

新たな研究で、「メカジキ(Xiphias gladius)」の体にこれまで知られていなかった腺が発見され、これが高速で泳げる鍵となっている可能性があることがわかったのです。

学術誌の『Journal of Experimental Biology』誌に掲載された論文によると、剣のように鋭い、「メカジキ(Xiphias gladius)」の吻の付け根には、油を生成する腺があるというのです。

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(出典:natgeo.nikkeibp.co.jp)

「メカジキ(Xiphias gladius)」が泳ぐときには、この腺から脂肪酸の混合液が分泌され、毛細管と小さな孔を通じて皮膚へと送り出されている仕組みになっているというのです。

研究者らは、この油分が「メカジキ(Xiphias gladius)」の頭部前面に撥水層を作り出し、水の抵抗を弱めて楽に泳げるようにしているのではないかと推測しています。

今回研究チームを率いたオランダの海洋動物学者:「ジョン・フィデラー」氏によると、「メカジキ(Xiphias gladius)のようによく知られた魚の加速のための器官がこれほど長い間知られていなかったことに驚いた」とコメントしています。

そして、その秘密は潤滑作用にあるようです。

流体力学に関するブログ「FYFD」を執筆している航空宇宙工学者の「ニコル・シャープ」氏は、「油のような疎水性の液体層で魚をコーティングすれば、水の抵抗は弱まります。水は魚の皮膚に付着することなく、油の上を滑っていくでしょう。」とコメントしています。

とは言え、これを実際に確認する作業は容易ではないということです。

「メカジキ(Xiphias gladius)」を捕らえておくことはできないし、野生のメカジキは高速で泳いでいるため観察は困難だからです。

そこで「ジョン・フィデラー」氏のチームは、20年前に撮影されたメカジキのMRI画像(核磁気共鳴を使って生体内部を撮影した画像)を精査することにしました。その画像から、彼らは油を輸送する毛細管と、小孔の周りに並ぶごく小さな鱗状の突起を発見することができたのです。

研究チームは、この突起が水と魚の皮膚との間に微小なエアポケットを生み出し、水を滑りやすくしていると推測しています。

これは流体力学の用語で言う「超撥水面」であると「ジョン・フィデラー」氏は述べています。

皮膚は超撥水なのか?

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(出典:zasshi.news.yahoo.co.jp)

しかし「ニコル・シャープ」氏はこの意見には懐疑的のようです。

「油を分泌する腺と毛細管系が潤滑作用をもたらすという仮説には納得できます。しかしメカジキの頭部が「超撥水」状態であるかについては疑問が残ります」とコメントしています。

なぜ、懐疑的なコメントしているのでしょうか。

その理由のひとつは、「超撥水面を作り出すには突起の数が十分ではないと思われる」とコメントしています。

さらに「ニコル・シャープ」氏の考えによれば、これは「超撥水面」ではなく、凸凹のある面(カジキの皮膚)が別の液体層(油)によってコーティングされている「液体含浸面」であると考えています。

たとえば、アメリカのマサチューセッツ工科大学はこの作用を活用し、軽く振るだけでケチャップを最後の一滴まで使い切ることができるボトルを開発しているからです。

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高速で泳げるというのは、単に驚くべき能力というだけにとどまりません。
 
スピードは、「メカジキ(Xiphias gladius)」という生物が成功するうえで欠かせない能力です。油を分泌する腺は、メカジキの競争力となります。獲物を上回るスピードで泳ぐことができますから。新たに発見された腺で、メカジキが捕食者として優位に立っていることがわかります。これは生き物たちが競争をどのように競い合っているかを示す好例です」と研究チームはコメントしています。
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名前:シマシマ 
出身:福岡(1979年生)

博多の豚骨ラーメンと博多明太子で育ち、自然界に興味を持ち、島の生活に憧れ、国境の島「対馬」に移動。現在、「自営」を行なっており、家族で島の美しい海や山、面白い動植物に囲まれ、島のライフスタイルを楽しんでいます。車やバイクも好きなので趣味で遊んでいます。島のライフスタイルや気になる情報などをご紹介しています。