【日産 チェリー F-II クーペ GX-T】 名車再生クラブ

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「チェリー F-II クーペ GX-T」

「日産」の財産である歴史的な名車の保存とクルマ作り、技術的な工夫を学ぶことを目的とした「名車再生クラブ」が今回手掛けるのが名車「チェリー」です。

しかも、「チェリー F-II クーペ GX-T」をベースにしたTSレース仕様車であり、1975年(昭和50年)にフルモデルチェンジを受けた2代目モデル。

当時は、排ガス規制対策に技術を傾注させるためレース活動を中止していた時期であり、国内のレースに参加することはなかった車です。

実際に、この仕様で走ったのは、1978年の「レースドニッポン筑波」での「長谷見昌弘」選手と「星野一義」選手によるエキシビション走行くらいですが、ニュージーランドでのレースにおいて優勝という国外では、輝かしい成績を残しているのです。

しかし、なぜ、「チェリー F-II クーペ GX-T」?

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(出典:car.watch.impress.co.jp)

これまでの活動では前輪駆動の「FF車」を手がけていなかったこと。

そして、「エンジン」。

「チェリー F-II」が搭載するエンジンは、直列4気筒OHV 1.3リッターの「A14型」エンジンです。

実はA系エンジンが作られてからちょうど50周年で、さらにプリンスと合併したことについても50周年という節目の年でもある。

この「A型」エンジンを当時の日産メカニックがレース用にチューニングし、145PS以上/8,500rpmのパワーとエンジン回転数を誇っています。

高回転まで回るエンジンでDOHCなら別だが、OHVで8,500rpmで最大パワーが出るとなると、エンジン的には9,500rpmは回る。

しかし、それだけの回転を回すとなるとクランクシャフトの振れ対策も重要になってきます。

この「A14型」エンジンは、クランクシャフトを支えるメインベアリングの数が通常の4気筒より少なく、一般的な4気筒なら4ベアリングだが、「A14型」は3ベアリングです。

それゆえに、9,000rpmまで本当に回るのかという疑問もありチョイスされた「チェリー」。

そして、「チェリー」はエンジンが横置きでインテークが運転席側を向いている設計です。

そこで当時のメカニックはクロスフローヘッドを製作したようです。

この仕様は、エンジンベンチで回すとパワーが出たそうだが、実車に積んでみるとまず何より音がよかったそうです。

しかし、速さもあったのかというとそうではなく、思っていたように空気が吸えずに速さに伸びがなく、このクロスフローヘッドは不採用になったという開発経緯もあるようです。

また、「チェリー」のレースカーはテストのため海外にも持ち出され、当時の海外レースでは「ミニクーパー」が多数を占める中で、それと比べてもよい評価を得たということです。

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(出典:car.watch.impress.co.jp)

ところが、日本国内レースでは、同じ「A型」エンジン搭載のFR駆動の「サニー」に追い付かない状況が続き苦戦を強いられました。

国内のドライバーが「FFモデル」に不慣れでアンダーステアに悩まされていたため、リアタイヤのサイズを落としていき、最後は135サイズまで細くしたという苦戦が続きました。

こうした問題をドライバーにも乗り方を変えてもらうなどすることで段々と開発が進み、クルマを仕上げていったという苦労を重ねた「チェリー」。

初の「FF」モデルであり、名機「A型」エンジンを搭載したレース仕様の「チェリー」のポテンシャルはどれほどのものだったのか。

当時の状態でのポテンシャルを見たいものです。

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(出典:nissan-heritage-collection.com)

この「チェリー」の車体は各部位ごとに専門部署に送られ、そこでレストアを受け、予定では11月に完成ということです。

そしてテストを行なったあと、「NISMO FESTIVAL」でデビューの予定です。

完成後の「チェリー」のボディと、OHVヘッドのエンジンでありながら、8,500rpmオーバーを可能とする「A型」エンジンの快音が待ち遠しいですね。

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名前:シマシマ 
出身:福岡(1979年生)

博多の豚骨ラーメンと博多明太子で育ち、自然界に興味を持ち、島の生活に憧れ、国境の島「対馬」に移動。現在、「自営」を行なっており、家族で島の美しい海や山、面白い動植物に囲まれ、島のライフスタイルを楽しんでいます。車やバイクも好きなので趣味で遊んでいます。島のライフスタイルや気になる情報などをご紹介しています。