【ケンメリ/ヨンメリ・スカイライン】C110型の軌跡とスペック

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【ケンメリ/ヨンメリ・スカイライン】C110型の軌跡とスペック

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「ケンメリ・ヨンメリ」の愛称で今でもファンを魅了し続けている4代目となる「C110系型:スカイライン」シリーズは、デビューから伝説となった「スカイライン」、悲劇の「スカイライン」などとも呼ばれるスカイラインです。デビューとなったのは、1972年9月のことでした。「GT-R」は希少価値、参戦することのなかったモータースポーツ、それでいながら先代モデルのすでに伝説となっていた「ハコスカGT-R」に搭載されていた「S20エンジン」を搭載などによって、ファンを魅了していったモデルでした。


「ネーミングの由来」

「ケンメリ・ヨンメリ」として今でも親しまれているC110型の通称は、広告キャンペーン「ケンとメリーのスカイライン」が由来となっています。これは、先代モデルのC10型の時代に展開された「愛のスカイライン」キャンペーンを継承、発展させたものでした。「ハコスカ」時代の「愛のスカイライン」のキャッチコピーも引き続き使用されましたこのCMの内容としては、若い男女のカップルがスカイラインに乗り、日本各地を旅するというシリーズもののCMで、この二人の名がケンとメリーでした。性能の高さや、レースでの栄光といった旧来のスカイラインの硬派なイメージとは異なるソフトなイメージのCMシリーズであったものの社会現象と呼べるまでの人気となりました。そして、「ヨンメリ」については4ドアセダンは「ヨンメリ」と呼ばれており、これは、「4(ヨン)枚(ドア)のケンメリ」の略となっています。


「エクステリアデザイン」

2ドアHTモデルは、先代モデルの角張ったデザインの「ハコスカ」とは、まったく異なり優雅で当時のアメリカの流行であったファーストバックを採用していました。

「ハコスカ」よりも大きくなったボディは、サイドのサーフィンラインのプレスラインを浅く、プレーンな面構成としました。丸目4灯のヘッドライトや丸テールを採用し2ドアハードトップは太いCピラーを特徴とし、ワゴン/バンはクオーターウインドウを廃し、スポーティーさを演出しました。プレスラインが見えにくい、白いボディカラーの2ドアハードトップにのみ、リアフェンダーにデカール式のピンストライプが設定されていました。


「インテリアデザイン」

GT系は、木目パネルに7連メーターでスポーティさを強調し、「GT-R」はアルミパネルでレーシーなメーター周りとなっています。

また当時では上級グレードの車にしか装備されていなかったパワーウィンドウですが、GT-Xはセダンにもパワーウインドウが装備されていました。


「パワートレイン」

シャシーは、「日産・ローレル(C130型:ブタケツ)」と基本的に共通です。搭載するエンジンは、プリンス系エンジンである、G15型をボアアップした直列4気筒OHC1,600ccのG16型、タクシーや教習車用のG16LPG仕様(販売は1975年頃まで)、先代先代モデルより継続されたOHC1,800ccのG18型、そしてL20型の4機種でした。足回りはフロントがマクファーソンストラット、リアは4気筒モデルがリーフリジッド、6気筒モデルがセミトレーリングアームとコイルスプリングの組合せで「ハコスカ」と同様でした。また「C110型」から右ハンドル圏の日本国外へも輸出されるようになっており、車名は「ダットサン・240K」です。搭載されていたエンジンは、その名の通り2,400ccに拡大された「L24」型エンジンです。


「C110系型:スカイラインHT 2000GTX-E」:スペック

  • 年式:1976年
  • 型式:C111型
  • 全長 × 全幅 × 全高:4,660mm × 1,625mm × 1,385mm
  • ホイールベース:2,610mm
  • トレッド(F/R):1,370mm / 1,350mm
  • 車両重量:1,210kg
  • エンジン型式:L20E
  • エンジン形式:直列6気筒 SOHC
  • 排気量:1,998cc
  • 最高出力:130PS / 6.000rpm
  • 最大トルク:17.0kgm / 4.400rpm
  • 駆動方式:FR
  • トランスミッション:5MT
  • サスペンション(F/R):ストラット / セミトレーリングアーム
  • ブレーキ(F/R):ディスク / ドラム

「スカイライン GT-R(KPGC110型:ケンメリGT-R)」

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超希少車として伝説的な存在となっているのが「ケンメリGT-R」。このモデルは、4代目スカイライン(C110型)の2ドアハードトップ2000GTをベースに1973年1月から4月の3か月のみ「2000GT-R」として販売されました。

GT系と比較して、専用ラジエータグリル、前後オーバーフェンダー、リアスポイラーを装備するほか、先代では標準でなかったラジオが標準装備とされています。エンジンは先代同様S20型エンジンが採用されています。しかし、使用されていたS20型エンジンが昭和48年排出ガス規制に適合しなくなったため、レースカーもコンセプトカーが発表されたのみで実際のレースへ参加することはなしに3か月後の4月末をもってわずか197台だけで生産・販売が終了した悲劇の「R」ともいわれています。

この少ない生産台数についてはS20型エンジンの在庫処理のためという説もありますが、排ガス規制の問題や日産の経営状況、モータースポーツでの活躍が困難など多くの説があるようです。総生産台数は197台、うち195台が市販されたとされています。またエンジンは、「ハコスカGT-R」と変更されていないものの、燃料タンクが100リットルから55リットルとほぼ半減しています。

サスペンションシステムに関しては、リアにスタビライザーが装備され、マスターバック付き4輪ディスクブレーキが装備されています。車体は全長で130mm、全幅で30mm、ホイールベースで40mm拡大されており、GT系と違いオーバーフェンダーが前後に装備されています。これらの装備を足されたことでトータル45kgの重量増となりました。なお、後に現行型の日産・GT-Rまで踏襲されている丸型4灯のテールランプはこの代から採用されています。


「スカイライン 2000 GT-R(KPGC110:ケンメリ)」:スペック

  • 年式:1973年(昭和48年)1月
  • 型式:KPGC110
  • 全長:4,460mm
  • 全幅:1,695mm
  • 全高:1,380mm
  • ホイールベース:2,610mm
  • 車両重量:1,145kg
  • エンジン型式:S20
  • エンジン形式:直列6気筒 DOHC 24バルブ
  • 排気量:1,989cc
  • ボア × ストローク:82.0mm × 62.8mm
  • 圧縮比:9.5
  • 最高出力:160ps / 7,000rpm
  • 最大トルク:18.0kgf-m / 5,600rpm
  • 燃料供給装置:ミクニ製ソレックス N40PHHキャブレター ×3
  • トランスミッション:5MT
  • 駆動方式:FR
  • サスペンションシステム:F ストラット / R セミトレーリングアーム
  • ブレーキシステム:F/R ディスク
  • 生産台数:197台

「C110型:モデル経緯」

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  • 1972年9月:C110型にモデルチェンジしてデビュー。
  • 1972年10月:第19回東京モーターショーに「ハードトップ2000GT-Rレーシング仕様」を出品。
  • 1973年1月:「ハードトップ2000GT-R」(KPGC110型)を追加。先代同様S20型エンジン(1,989cc 160PS/7,000rpm、18.0kgm/5,600rpm)を搭載し、専用ラジエータグリル、前後オーバーフェンダー、リアスポイラー等を装備する他、先代では標準でなかったラジオが標準装備とされている。排出ガス規制の影響もあり、わずか197台が生産され、うち195台(000051~000245)が市販されたのみで終了している。残りの2台はレースカーの試作車である。レースに出場することはなかったが、旧車趣味界においても希少なGT-Rとして知られている。この後、R32型までGT-Rは設定されていない。製造台数が197台となった理由には、三国工業から購入したS20エンジン用ソレックスキャブレターが、197台分だけ残っていたためである。ただし、生産台数には諸説あり、試作車も含めて少なくとも200台以上が生産されたと思われる節が見受けられる。その根拠としては旧車専門ショップ「ガレージ石坂」よりカーメイキングマナブスの社長、近藤学が購入した日産が放出した車両に刻印されていたフレームナンバーが今まで公にされてきた番号より若い(000021)上にフロントメンバーの形状が通常市販車と違い、マウントも異なっていたことから日産がロータリーエンジンを開発する際のテストベッドであった可能性も指摘されている。なお、この車両は近藤が購入後、日産から正式に生産証明を与えられ、ナンバープレートを取得して公道走行可能な状態にされている。
  • 1975年5月:マイナーチェンジ。4気筒モデルのエンジンは、プリンスが開発したG16型、G18型から、日産が開発したL16型、L18型に変更された。
  • 1975年9月:昭和50年排出ガス規制 (A-) 対応の、電子制御燃料噴射(ニッサンEGI)を採用するL20E型を搭載する「セダン/ハードトップ2000GTX・E」を追加。GT-R以来の赤バッヂを採用し、4輪ディスクブレーキを装備した「セダン/ハードトップ2000GTX・ESタイプ」を追加。オプションでパワーステアリングを設定。
  • 1975年10月:セダン/ハードトップの1600・1800・2000(L20S型搭載車)系をNAPSにより昭和50年排出ガス規制 (A-) に適合。同時にマイナーチェンジ、フロント/リアのデザインが変更される。最下位グレードがセダン1600DXとなりLPG営業車とワゴンが廃止される。
  • 1976年2月-3月:GT系のL20E搭載車が、昭和51年排出ガス規制 (C-) に適合。翌月には1600も昭和51年排出ガス規制に適合
  • 1976年6月:GT系のL20S搭載車、1800系が昭和51年排出ガス規制に適合。

「エンターテイメント(映画・ドラマなど)」

  • 1977年公開:「白熱 デッドヒート」でシルバーのボディカラーにRSワタナベ製ホイールを装着した「ケンメリ GT-R仕様(KGC110)」が登場しています。
  • 1994年公開:「高速機動隊バトルチェイス」、「特攻機PC110」
  • TV:「西部警察」では、パトカー仕様で登場しています。

「中古車相場」

GT-Rは、197台の生産台数ということもあり生存個体も100台ほどと言われるため、価格も高騰し続けています。しかし他のモデルも2HTは、オリジナルのRカットなしの個体はレアで最低でも500万円から、4Drモデルの「ヨンメリ」もカスタマイズされているモデルでも500万円というプライスが付いているようです。

  • 4Drモデル:270万円~ASK
  • 2Drモデル:490万円~ASK
  • GT-R:2000万円~ASK

「C110型:カスタム」

定番のカスタムは、「GT-R」仕様でフロントグリルや前後のオーバーフェンダーの装着やフェンダーの「Rカット」でしょう。下記の画像の車両は、2HTモデル、4Drモデルともに「Rカット」を施していないオリジナルフェンダーです。

エンジンであれば「L28」エンジン載せ替えボアアップ、ソレ、タコ、ストレートでしょう。ニスモの電磁ポンプやモーテックの制御などが定番。足回りは「R32」のブレーキシステム移植や「R31」の足回り移植が見られるカスタム。最近では、「RB」エンジンへのスワップが定番になりつつあるようです。

当時仕様としては1980年代、手頃な価格とあいまって、姉妹車の「ローレル(C130型)」とともに暴走族の改造車(族車)の定番になり、テールライトの中心寄り2つをパテ埋めする「ワンテール仕様」や、ウインカーやグリルをローレルのものに交換する、テールライトをチェリーのものに交換するなどといった、当時の日産車同士のパーツの互換性を活かした多彩な改造が流行しました。

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管理人:CIMASHIMA

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幼い頃に近所にあったDR30スカイラインのスーパーシルエット仕様に衝撃を受けて、車の魅力に取りつかれる。その後、行きつけの駄菓子屋のオバちゃんが910ブルーバードnismoバージョンを購入し車好きが加速。そして、憧れだったDR30を免許取得後に購入し、イジって乗り回すもエンジンブローで最期を迎えてしまう。今となっては思い出となるも旧車やカスタムマシンなど、今も気になるマシンは数知れず。そんな世界の名車やカスタムマシンたちの情報をお届けするブログです。

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