【S30型フェアレディZ】4ローター搭載のスクートスポーツ仕様

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【S30型フェアレディZ】4ローター搭載のスクートスポーツ仕様

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S30型のフェアレディZは、スポーツカーとして大ヒットし国内をはじめ北米など多くのファンを魅了し続けている名車です。それはオリジナルを大切に維持するだけでなくチューニングベースとしてゼロヨン仕様やサーキット仕様など手を加えると大きくポテンシャルを向上させるマシンでもあるからです。そのチューニングで大きな要素といえるのがエンジンでしょう。「S30Z」には実用的で耐久性に富む「直列6気筒 SOHC(L型)」かレーシングマシン直系の「直列6気筒 DOHC(S20型)」が搭載されていました。チューニングベースとして手を出しやすかったのは「L型」で様々なチューニングが施されました。カムシャフトやピストンの変更、クランクシャフトの流用やボアアップやツインカム化、キャブレターの変更など多岐にわたりポテンシャルを向上してきました。それに対して「マツダ」の「ロータリーエンジン」は、「S20型」エンジンを搭載しTSレースで連勝記録を重ねていた「スカイラインGT-R(KPGC10 / PGC10)」の連勝にストップをかけた名車「マツダ・RX-3」に搭載されていました。そして、それから「スカイライン VS RX-7」という構図のもと純スポーツカーとして向上していったモデルです。そして、「RX」シリーズに搭載されていた「ロータリーエンジン(10A / 12A / 13B / 20B)」もペリフェラル、ブリッジなどのポート加工やターボの装着などによってチューニングベースとしてポテンシャルを高めてきたエンジンです。また「ロータリーエンジン」の中でも4ローターエンジンといえば、その活躍で記録されているのは、1991年6月のル・マン24時間耐久レースでしょう。このル・マン24時間レースに勝つことは自動車メーカーにとって最大の名誉ですが、この時の「マツダ・787B」に搭載されたマツダの4ローターエンジンは、レギュレーションの都合でこの年で最後の挑戦となり、そこで見事に総合優勝という名誉を遂げ、日本の自動車メーカーでは初の快挙となりました。このようなヒストリーゆえに「L型」と「ロータリーエンジン」のライバル関係にあるエンジンをスワップするということは、これまで数少ないチューニングでしたが、今回のカスタムマシンは「フェアレディZ(S30型)」に「ロータリーエンジン」をスワップしているのです。しかも、搭載されているのは4ローターNAのペリフェラルポート仕様というチューニングエンジンなのです。このチューニングを施したのが「スクート スポーツ」社です。「スクート スポーツ」社は、これまでも「マツダ・RX-7(FD3S型)」に4ローターエンジンを搭載したカスタムマシンを作り上げてきました。今回のマシンはどのような仕様なのでしょうか。「スクートスポーツ」社は、ストリート用に4ローターエンジンを開発しているので今回ののはカスタムマシンも公道走行可能となっています。

今回、製作された車両は「S30Z」の「240Z」のGノーズ仕様です。エクステリアデザインは、前後のオーバーフェンダーにリアスポイラー程度のオリジナルのボディシルエットを残した仕様です。この流麗なボディは約1トンという軽量ボディですが、そこに「4ローターエンジン」が搭載されているのですが、そのエンジンスペックは最高出力:500ps、最大トルク:50kgmというというハイパワーエンジンです。4ローターの大きなトルクはレシプロに換算すると3600ccともそれ以上とも言われるほどです。それゆえにファイナルギヤが3.7というから7,000〜8,000rpmあたりまでエンジンをまわせば、300km/hオーバーも可能ということです。

このカスタムマシンを製作する中で特に力を入れたのがマフラーということです。車検対応&日常仕様レベルまで音量をセーブしながらも、美しい4ローターサウンドは強調したいとの思いで、レゾネーターつきで複雑なレイアウトのマフラーを製作、そのために燃料タンクの移設まで施しています。

また搭載するにあたって、「S30Z」のエンジンルームは「L型6気筒」をオリジナルでは搭載しているために比較的スペースが広く、4ローターエンジンは意外にコンパクトなため、レイアウトに関してはそれほど困らず決めることができたということです。それでも、オイルパンの位置が低くメンバーやラックなどを避ける形状で製作しなくてはいけなかったので、そのあたりには換装チューンならではの苦労もあったということです。その他としては、インマニやエキマニなど各部はスペースに合わせてワンオフするなど手間は通常のボルトオンチューンとは比較にならないほどかかっています。

このカスタムマシンのベース車はオーストラリア仕様(右ハンドル)の昭和47年式ということです。前期型のためボディが軽く、各種規制も最低限のためエンジン換装などのベースとしても保安基準に適合させることが容易ということです。ちなみに、世界的に日本の旧車ニーズが高まりを見せているためベース車の価格も異常な高騰を見せているので当然の費用が掛かります。エクステリアデザインは、純正のエアロチューンである240ZGスタイルに、オーバーフェンダーを組み合わせた定番スタイルです。

4ロータリーエンジンを搭載してもスペースにゆとりのあるエンジンルーム内です。

この4ロータリーエンジンを組み上げるために13Bのハウジング&ローターを4個組み合わせ、オリジナルのエキセンを使って組み上げられたということです。吸排気ともにペリフェラルポート仕様とされ、最高出力は530ps/7900rpm、最大トルクが50kgm/6900rpmとNAではあるものの強力なパワーユニットです。完全オリジナルのカスタムエンジンながら、排ガス試験などをクリアし合法的に市販車に搭載することが可能となっているということです。

エンジンマネージメントはVi-PECのV88で制御されます。このVi-PECのV88は、ベースプログラムが4ローターにも対応しているので、初期セッティングがしやすいということです。

スロットルは戸田レーシングの50φ汎用品を4連装しています。ホンダ車などに多く使用されるタイプです。インマニはワンオフ、点火コイルは「マツダ・RX-8」のコイルを流用しています。

下回りにおいては、スペースの都合でオイルクーラーは水平マウントとして製作されています。走行風の抜けが悪いためダクトの製作など一考の余地がありそうとのことです。エンジン搭載位置を低くするためオイルパンの形状を変更しています。ミッションは「RX-7(FD3S型)」用を使用し、プロペラシャフトの加工で「S30Z」の駆動系に適合させています。

エキゾーストはワンオフで、センターから2つのタイコに分岐し、途中にレゾネーターも組み入れることで消音/整音を行い音質チューニングを徹底しているということです。メインパイプは80φでトルクと抜けのバランスを両立しており、エキマニは45φで長く等長にされた4-1構成です。

マフラーのレイアウトを理想的に行うため、燃料タンクは室内に移設(安全タンク化)されています。現在は製作した隔壁がむき出しとなっていますが、今後内装を製作するなことなどを検討しているということです。元々の給油口は現在使用されておらず、左側Cピラーの元々エンブレムがある位置に移設されたタンク用の給油口を新設しています。

インテリアは「S30Z」としてオリジナルのインテリアを残しつつカスタマイズされています。

ホイールはロンシャンRX-4を装着しています。極太のリムを納めるため、通常の「フェアレディ240Z」用オーバーフェンダーよりも幅広のオーバーフェンダーを装着しているということです。

ライトは現在を走るクルマらしくHID化が施されています。

フェンダーに貼られているのは、構造変更など車両の登録に携わった「スターダストファクトリー」のものです。搭載する車両の排ガス規制年式にもよるものの、現在では完全な合法仕様として4ローターエンジンを搭載したチューニングカーを製作することが可能となっています。

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管理人:CIMASHIMA

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幼い頃に近所にあったDR30スカイラインのスーパーシルエット仕様に衝撃を受けて、車の魅力に取りつかれる。その後、行きつけの駄菓子屋のオバちゃんが910ブルーバードnismoバージョンを購入し車好きが加速。そして、憧れだったDR30を免許取得後に購入し、イジって乗り回すもエンジンブローで最期を迎えてしまう。今となっては思い出となるも旧車やカスタムマシンなど、今も気になるマシンは数知れず。そんな世界の名車やカスタムマシンたちの情報をお届けするブログです。

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