【ホンダ・N600改】1200ccエンジンレース仕様のスペック

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【ホンダ・N600改】1200ccエンジンレース仕様のスペック

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「ホンダ・N360/N400/N600」:概要

1967年にデビューした「ホンダ・N360」は、大ヒットのモデルとなり市場を席巻をすることになりました。各自動車メーカーが軽自動車の最高出力の向上を図りパワーウォーズとなるなか、「ホンダ・N」シリーズは1968年9月、ツインキャブレターを装備して36ps/9,000rpmを発生するT・TS・TM・TGの各グレードを追加(TはTwinの意)します。最高速120km/hというポテンシャルを発揮しました。海外モデルとしては「ホンダ」はすでに「Sシリーズ」を海外輸出していましたが、「N360」が開発されると、これをベースに排気量を400ccに拡大した「N400」、600ccエンジン搭載・最高速度130km/hの「N600」が製造され、アメリカ合衆国・ヨーロッパに輸出されました。ヨーロッパでは、メーカーの競争激化による淘汰や各社の生産モデルの上級移行で、最小クラスにあたる廉価な小排気量ミニカーが徐々に減少していたこと、またオートバイレースやF1レースで知名度の高いホンダの高出力車であることから、若年層を中心に収入や免許制度での制約のあるユーザーの支持を受け、一定の販売実績を収めたということです。また当時の西ドイツでは250cc以下の自動車は日本の軽自動車に類似した優遇税制、免許制度があったことから、現地ではボアダウンキットで250ccにするユーザーもいました。


「パワートレイン:空冷4ストエンジン」

フロントに搭載された横置きエンジンによる前輪駆動を採用。エンジンは4ストローク強制空冷直列2気筒チェーン駆動SOHCで、バイクの「ドリームCB450」に搭載されていた空冷並列2気筒DOHCエンジンをベースに開発されました。このためタイミングチェーンは通常の自動車エンジンのようなシリンダーブロックの一端ではなく、2気筒オートバイと同等にカムシャフトおよびクランクシャフト中央に配置されています。このエンジンは内径x行程62.5×57.8(mm)から排気量354cc・最高出力31ps/8,500rpmをマークする四輪車としては異例の高回転型エンジンでした。この時期の他メーカー製軽自動車は2ストロークエンジンが主流であり、それらの最高出力が一般に20PS台前半であったことと比較すると格段の高出力だったのです。これは本田技研工業がオートバイで得意とした高回転許容で出力を稼ぐ手法をそのまま適用した結果といえます。公称最高速度115 km/hも当時の軽乗用車では最高水準でした。エンジンの構造上騒音や振動が激しいものの、性能確保と構造簡易化を優先して防振・防音対策は簡易な水準に留められています。組み合わされている4速マニュアルトランスミッションは、初期型ではオートバイの構造に近く、エンジンと直列に配置される常時噛み合い(コンスタントメッシュ)式ドグミッションを搭載していました。サスペンションはフロントがコイルスプリング+ストラットの独立懸架、リアは半楕円リーフスプリングの車軸懸架とし、前後とも簡略・省スペースな構造。


「ホンダ・N600」:スペック

  • 全長×全幅×全高:3,100×1,295×1,330mm
  • ホイールベース:2,000mm
  • 車両重量:545kg
  • エンジン形式:強制空冷4ストローク2気筒SOHC
  • 総排気量:598cc
  • 最高出力:43PS/6,600rpm
  • 最高トルク:5.2kgf·m/5,000rpm
  • トランスミッション:4MT
  • 駆動方式:FF
  • サスペンションシステム(F/R):ストラット/半楕円板バネ式固定軸

「ホンダ・N600改1200cc仕様」

上記のような大ヒットモデルであり、バイクのエンジンをベースとした高回転エンジンを搭載していた「ホンダ・N600」。

このモデルをチューニングベースとしたのが、今回、紹介する「ホンダ・N600改1200cc仕様」のカスタムマシンです。しかも載せ換えに選んだエンジンは、「ヤマハ」の海外向け大型バイクである「ヤマハ・FJ1200」に搭載されていた排気量1.200ccの直4DOHCエンジンです。ベースエンジンのスペックは、最高出力130psという当時の二輪車としては破格のパワーを誇った「ヤマハ・FJ1200」ですが、そのエンジンの排気量を1188ccから1250ccにまでボアアップし、最高出力:177ps、レッドゾーンは1万2,500rpmという超高回転型へと仕上げられています。当然ながら載せ換えには困難な作業を伴うが、シャーシをワンオフで製作しています。本来は直列2気筒を横置きするエンジンルーム内にパイプフレームを拵え、直列4気筒エンジンを縦置きに搭載しています。エンジンはボアアップの他に、ピストン、カムシャフト、バルブなどは強化品へとスイッチ。ミクニ製のレーシングキャブレターにはITGのエアフィルターを装着。点火系にはDynatekのスタンドアローンイグニッションを使用しています。カスタムマシンのイメージとなったのは、世界初の市販型ミッドシップスポーツカーといわれるフランスの『マトラ・ジェット』です。その設計に倣い、コンパクトで軽量なボディをベースに、高出力化とマスの集中化を図って製作されています。エンジン付属のギヤボックスから取り出された駆動力は、車体右側に通したプロペラシャフトを介し、KAAZ製LSDを内蔵したセリカ用リヤデフへと伝わってトラクションを生み出しています。室内のレバー操作で回転方向を切り換えられるため、二輪のエンジンを載せているにも関わらずバックも可能ということです。車体左側にはエキマニより後ろの排気経路を設け、キャビンのど真ん中にフルバケットシートを置くワンシーターレイアウトを採用。市販車のボディを流用しているとはいえ、本格的なレーシングカーといえるカスタマイズが施されています。エクステリアデザインとしては、メタリックグリーンのペイントをはじめ、その仕上がりは極めてクリーンなものです。車両総重量は1500ポンド(約680kg)と軽量で、前後重量配分は空車時で51:49、体重200ポンド(約90kg)のドライバーが乗車した時で48.5:51.5になるということです。ナンバープレートには“ET MINIS(イート・ミニ)”、つまり「ミニを食っちゃうぜ!」というメッセージが記されています。そして超ワイドフェンダーに収まるのは、NASCARなどに使用されることでも知られるバセットのレーシングスチールホイールを装着。幅は8インチとワイドで、225/45R13のトーヨー・プロクセスR888を組み合せています。レースだけでなくオートクロス(=ジムカーナ)でも戦闘力を発揮する仕上げということです。

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管理人:CIMASHIMA

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幼い頃に近所にあったDR30スカイラインのスーパーシルエット仕様に衝撃を受けて、車の魅力に取りつかれる。その後、行きつけの駄菓子屋のオバちゃんが910ブルーバードnismoバージョンを購入し車好きが加速。そして、憧れだったDR30を免許取得後に購入し、イジって乗り回すもエンジンブローで最期を迎えてしまう。今となっては思い出となるも旧車やカスタムマシンなど、今も気になるマシンは数知れず。そんな世界の名車やカスタムマシンたちの情報をお届けするブログです。

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